ミシュランも唸った!博多のやわ麺うどん

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「博多=とんこつラーメン・明太子」というイメージが定着しているようですが、意外にもラーメンよりもうどんを好む人が多いと言われる福岡人。しかもコシのない柔らかい麺を好むことが、にわかに全国で囁かれています。かの福岡出身お笑い会の巨匠も、博多のコシのないうどんを各方面で大絶賛。
うどん店によっては、「硬麺・中麺・柔麺」を選べる店もありますが、選べるシステムでないお店では、ほぼ間違いなく柔らかい麺が出てきます。
コシを売りにした讃岐うどんが全国的は認知されている中、うどんと言えばコシ、コシのないうどんなんて伸びてるだけでしょう!という向きもあるようですが、実は博多うどんの名店「葉隠うどん」は、あのミシュランガイドの5000円以下のお店を紹介するビブグルマンにも選ばれたほどなのです。
もちろん、「葉隠うどん」のうどんはコシのない柔らかい麺。しかしこのもっちりとした食感と出汁との絡み具合、トッピングされた具との調和から、ミシュランさえ唸らせてしまう味わいがあるのです。
ただ伸びてるだけじゃない、博多“柔麺”うどんの秘密に迫ってみましょう。

伸びた麺とは一線を画す、博多のコシ抜けうどん
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コシ抜けとは何事か!と、これまた博多人が怒り出しそうな呼称ですが、まったくコシのないうどんに愛情と敬意を表して敢えて呼びたい名前ですね。
その理由は、コシがないからといって、ただの茹ですぎた麺ではないからです。博多うどんには、九州産の小麦を使っており、産地が違えばその性質も違ってきます。実は九州は北海道に次ぐ小麦の産地ですが、産地によってうどんのコシに関わってくるタンパク質「グルテン」と、弾力に関わる「デンプン」の量が違うのです。
タンパク質が低めの九州産の小麦は、コシの強さは出にくいのですが、その分コシがないことを活かしたふわふわもちもちの食感を存分に楽しめるうどんになったのかもしれません。
さて、コシのない柔麺は、ゆで時間がかかりそうなものですが、店内で注文して2〜3分で商品が出てきてビックリしたという他県民の話もよく聞きます。ある店に伺ったところによると、柔麺は約1時間も茹でているということで、来店客数を見込んで早目早目に茹でているのだそうですよ!
しっかり特性を活かし、茹で時間も計算し尽くされた、ただの茹ですぎて伸びた麺じゃないことがよくわかりましたね。

意外に知られていない事実。うどん発祥の地は、博多だった!
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博多人でも知らない人が多いのが、実はうどん発祥の地は福岡であること。なんと1241年に中国から製粉技術を持ち帰り、うどんやソバ、まんじゅうといった“粉モノ”の食文化が広まったというのです。
実際に博多区にある承天寺の境内には「饂飩蕎麦発祥之地」という石碑が建っています。
博多ラーメンの発祥は1942年(昭和17年)と言われていますので、うどんの歴史がどれだけ古く、長く博多人に愛されてきたかが伺えますね。
どうして福岡のうどんが柔らかいかは諸説ありますが、伝わった当時に元々やわらかかったという説もあります。その他に、博多の鰹節、昆布、あごといった出汁によく絡むようにしたという説や、博多人はせっかちでうどんを茹で置きしたのがはじまりだという説もあるようです。
いずれにしても、食べてみればわかる博多うどんのやわ麺。食べている最中にもどんどん出汁を吸って、思わず「このうどん、増えてる〜」と叫びたくなる感じも味わっていただきたいものです。
ちなみに博多で一番人気のトッピングは「ゴボウ天」ですが、これも各店でいろんな工夫がありますので、比べながら食べ歩きも楽しいですね!

 

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