今回は入社前だからこそ確認しておきたいことをご紹介します。入社後に「話が違う」ということにならないよう書面で確認すべきことをポイントを押さえながら説明します。
内定をもらって嬉しいからと、うっかり見落としてはいけないのが「労働契約書」です。「雇用契約書」と呼ぶこともあります。
労働契約書とは、企業と労働者間で交わす契約のことで、法律に則って作成されます。「労働条件通知書」とは別物なので混同しないように注意しましょう。
しかしながら、現実には労働契約書を作成すらしていない企業も少なくなく、給与や昇給、試用期間のことなど、あいまいなところが多いのです。
できれば面接時に口頭で聞いた話をメモしておき、内定後に労働契約書と照らし合わせてみましょう。そして、齟齬やあいまいな点は内定後、入社前にはっきりさせておくことが大切です。
では、詳しい項目を見ていきましょう。
必須!書面でしっかり確認すべき項目
労働基準法という法律によって守られているとはいえ、労働者は一旦働き出してしまうと、これを覆すのは至難の業です。せっかく内定が出たからとうやむやにしてしまわずに、労働者の権利は最初にしっかり守りましょう。
【確認すべき労働条件】
・給与
給与・報酬の具体的な金額、支払日、支払い方法などを確認。
・働く場所
自分が働く事業所の所在地、部署や配属が最初の条件と相違ないか
・仕事内容
仕事の内容によって、「話が違う」ということはよくあります。募集内容や面接時の仕事内容と違いがないか確認します。
・労働契約の期間
雇用開始日を必ず確認。期限付き雇用の場合は、契約開始〜終了日、契約更新についても確認します。
・就業時間
定められた始業〜終業の時間、シフト制の場合は勤務交代時間、休憩時間、労働時間を超えた場合の措置を確認。
・休日休暇
規定の休日日数や曜日、有給休暇、夏期、年末年始休暇の確認。
・退職
退職時の規定(解雇された場合も)を確認。任意の退職や定年退職に関する事項も確認します。
以上が、入社前に必ず確認しておきたい事項です。入社前に退職のこと?と思っても、大切なことなのではっきりさせておきましょう。
あいまいポイントを明確に!
それでは、よくあるあいまいな条件のポイントをご紹介しましょう。せっかく入社したのに、残念な結果にならないよう、明確にさせておきたいところです。
まずは「未経験者研修あり」という条件です。ここであいまいなのは、「試用期間」と「研修期間」が同一なのかどうか。試用期間とはいえ、企業側に一方的に解雇する権利はありませんが、給与額が本採用後とは違う場合があるため確認が必要です。もちろん、試用期間であれ研修期間であれ、各種社会保険や残業代がないという条件は法律違反です。
次に大切な給与についてです。あいまいになりがちなのが「歩合」や「インセンティブ」といった給与の支払われ方。営業職などに多く見られ、“できる人は稼げる”的な書かれ方をしているものも多く見かけますが、その歩合やインセンティブは、どのような計算方法でどのように支払われるのか、明確にしておくべきです。
求人に書かれていることが現実的には厳しい場合もありますので、はっきりさせた上でしっかりと見極めてください。
入社前にあいまいポイントはスッキリさせ、前向きな気持ちで仕事開始したいですね!
まとめ
労働契約は、企業にとってだけでなく、労働者にとっても自分を守る大切なものです。妥協せずに明確にしましょう。はたらくぞドットコムでは、全国の求人を応援しています!