求人をする時、募集内容に関わらず、適当に媒体を選んでいませんか?人材採用する際、求人媒体に何を使うかというのは、採用の大きな鍵を握っています。求人媒体は多様化しており、それぞれに職種や雇用形態などターゲットや得意とするものが違うのです。
誤った媒体の選定をしてしまうと、いくら募集をかけても応募さえ来ないという状況に陥ってしまいます。
そこで今回は、人材採用にあたり、どの求人媒体を選べばよいかについて解説していきます。
媒体を選定する前の準備
せっかく予算を割いて求人するのですから、求人内容とマッチした媒体を選定できるようになりましょう。媒体選定に入る前に、やっておきたいことを紹介します。
社内の状況を把握しよう
求人媒体を選ぶ前に、まずは社内の状況を把握してください。そもそも、「その求人は本当に必要なのか?」ということから吟味する必要があります。
採用よりも離職率を低くする努力の方が効率がいい場合もあるので、社内で問題にすべき点を明確にしてみましょう。その結果、求人することになったのであれば、その方法を考えていきます。
採用ターゲットを絞ろう
採用したい人材はどのような人ですか?欲しい部署や仕事内容からよく練り込んでいきます。特に雇用形態は最も重要なことですので、しっかり固めましょう。
求人媒体を考える際に必要な雇用形態は、以下の通りです。
- 正社員…無期で雇用契約をする。各種保険や福利厚生が発生するが、長期的な雇用に向いている。
- 契約社員…雇用期間、業務範囲などが決まっている雇用。その期間だけ、その部署だけといった補填が必要な場合に有効。
- 派遣社員…派遣会社より派遣される人材。流動的に使えて便利な一方で専門性はなく、派遣会社への支払いもある。
- パート、アルバイト…一定の時間帯だけ、簡単な作業だけといった業務の場合に適している。ただし人員は流動的になりがち。
その他にも、新卒採用か中途採用か、第二新卒を募集範囲に入れるのかというのも採用ターゲットを絞るポイントです。
予算を見積ってみよう
求人するには、自社で行うにしても外注するにしても費用がかかります。今回の採用にかけられる予算を見積もりましょう。
ちなみに、新卒を一人採用するのにかかるコストは、約40万円と言われています。予算算出の目安にしてください。
何人採用したいのか、エリアはどうするのかによっても、選ぶ媒体が違ってくるので、よく検討してください。
求人媒体の種類と特徴
ここまで社内的な求人内容が絞れてきたら、いよいよ求人媒体の選定に入ります。まずは、どのような求人媒体があり、それぞれどのような特徴があるのか知っておく必要があります。
Web媒体
現在の求人では、ほとんどの雇用形態で主流といえるのがWeb媒体です。若年層をはじめ、30〜50代まで幅広い年齢層に利用者が多いのも特徴でしょう。
採用条件や社内の雰囲気など、求人票に個性を出しやすく、職場の雰囲気を伝えやすい媒体です。
Web媒体の中でも大きく3つに分類され、費用と掲載の仕方に特徴があります。
・掲載料金型
求人広告の掲載に料金が発生するタイプ。広告のプランや掲載期間によって料金が変わります。大量採用したい場合や全国エリアでの採用に向いています。
・成果報酬型
求人広告の掲載は無料で、採用が決まった時点で料金が発生するタイプ。採用規模が小さい場合はおすすめです。
・完全無料型
掲載も採用決定時にも料金が発生しないタイプ。広告収入などで運営されている場合が多く、特に期間を設けず募集をかけたい場合におすすめです。
さらには、新卒・中途採用・パートアルバイト・女性特化・業種別・未経験者OKという具合に、特化したサイトや特集時期もあるので、採用ターゲットが多く、閲覧数が上がりやすい媒体を選びましょう。
人材派遣
人材派遣会社に依頼し、派遣スタッフを雇用する方法です。求人を出す必要はありませんが、派遣会社に料金を支払います。
一般派遣の場合はこちらから人材の性別、年齢等の指定はできません。
また、履歴書の提出や面接も認められていないので、人材を自分で選ぶことができません。
期間限定での雇用や急な人材補填に有効です。
人材紹介
転職エージェントという呼び方もしますが、人材紹介会社に登録した人の中から、こちらの要望にマッチする人を紹介してもらうという方法です。
人材の採用に至った場合、紹介手数料を支払います。
メリットとしては募集や面接、選考といった手間がかからないという点があげられます。ただし、コストは高額な上に、自社に人材採用のノウハウが蓄積されないといったデメリットも。
正社員で良い人材を確実に採りたい場合にはおすすめです。
紙媒体
現在のweb媒体は、以前ほとんど紙媒体でした。しかし、今も紙媒体はフリーペーパーや新聞の求人欄、折込チラシといった形で利用されています。
読者層や配布エリアといったターゲットを絞りやすく、駅やコンビニといった不特定多数の人が目にする機会が多いというメリットがあります。
特に飲食やサービス系の求人に強いという特徴があり、地域密着型と言えるでしょう。
自社サイト
自社でサイトを持っている企業は増えています。その中に、採用ページを作って募集をする方法もあります。
求人サイトを見た人が、企業サイトを見て確認することは当然で、実際に応募するかどうかの判断にしているとも言えます。
直接的に自社サイトの採用ページで応募する人数は少ないかもしれませんが、求人広告を出した際のサポートになります。
採用の頻度が高い会社であれば、自社サイトに採用ページを作ることをおすすめします。
SNSを活用
企業としてSNSを利用し、採用活動を行います。SNSは日々更新される投稿内容などからターゲットへのブランディングがしやすく、興味を持った人が気軽にコンタクトを取りやすくなるという特徴があります。
特に求人広告を見ていなかった人材にも届けることができ、使い方によっては拡散させることも可能です。
ただし、必ずしも採用に結びつく訳ではないので、いつも情報を発信し続ける必要があります。
ハローワーク
求人を考えた企業がまず掲載するのがハローワークかもしれません。無料で求人情報が掲載できますが、ハローワークの求人票は形式的なので雇用条件や社内の雰囲気などは伝わりにいでしょう。
掲載から面接まで、それぞれ手続きが面倒な部分もあります。しかし、採用する人材によっては助成金の対象となることもあります。
採用ターゲットと求人媒体のマッチング
このように、自社が求めている人材や雇用形態などによって、どの求人媒体を使えばよいかはかなり違ってきます。
例えば、新卒や第二新卒を募集したいのに、専門分野や中途採用に特化したサイトに掲載しても応募数は極端に少なくなるでしょう。
同時に、予算やエリアといった問題もよく考慮して、費用対効果を検討してください。
採用が本当に必要なのか?ということから始まり、募集をかけて採用に至るまでがゴールです。コストをかけても必ず成果が出るとは限らない求人ですが、より効率的によい人材に出会うためには、求めている人材にはどの求人媒体を使えば良いのかが、成功のカギを握っているといっても過言ではありません!
まとめ
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