今回は求職者がどのように企業研究したらよいのかについて考えます。そもそも企業研究とは何なのか?どうして事前の会社分析が必要なのかについて、そしてどのように調査・研究したらいいのかを解説していきましょう。

企業研究とは?

付箋のノートとペンと筆記用具

新卒でも、転職でも、就職活動において「企業研究」はとても重要なポイントです。なぜなら、企業研究をどのように行ったかによって、その後の就活がうまくいくかどうかを左右すると言えるからです。

企業研究をしっかりやらずに、何となく就活をしてしまうと、就職した後に「こんなはずじゃなかった」ということが起こることもあるので、事前の企業研究が大切なのです。

では、企業研究をする目的は何でしょうか?

それは、会社の仕事内容や社風を理解し、「入社したい」と思う企業に出会い、自分と合うかどうかを見極め、最終的には採用されることです。つまり、企業研究の最終目的は、自分に合う会社への就職ということになります。

このポイントを明確にすることで、目的を持った企業研究につながります。

企業研究の方法は?

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企業研究といっても、すでにやっているけどうまくいかない人ややり方がわからない人もいるでしょう。具体的な方法をご紹介します。

【企業のホームページ】

現在はほとんどの企業が自社ホームページを持っています。自宅にいながらその会社の情報が見られるので、利用しない手はありません。

ホームページを見れば、大まかにその会社のことがわかってきます。

一般的には、企業理念、代表取締役、事業内容、設立年、資本金、事業拠点、社員のコンテンツ、関連企業などが掲載されています。

しかし、これだけで企業を研究したことにはなりませんので、全体像をつかんだ程度と思っておきましょう。

【新聞、ニュース、会社四季報】

自分が行きたい業界が決まっている場合は、新聞やWebのニュース、会社四季報といったものから、情報を収集しましょう。

企業の事業展開や新規事業、新商品、売上高や業績の見通し、雇用状況などといった、より具体的な情報が得られます。

ここでポイントとなるのは、その企業がどのように事業展開してきたのか、景気の動向はどうなのかを見ることです。

特に大手を狙っているのであれば、必ずチェックしておきましょう。

【会社説明会】

会社説明会では、直接その企業の事業内容や業績を聞くことができます。人事担当者だけでなく、代表取締役や現場担当者が参加することも多いので、ぜひ参加してみましょう。

実際の上司や先輩になる可能性がある人たちですから、社風をうかがい知ることができます。

また、登壇する人だけでなく、会場スタッフとして来ている社員にも注目してみると、どのような人たちがどんな風に働いているかが感じられます。

事前に調査した内容に疑問点があるなら、直接質問ができるチャンスでもあります。

【口コミサイトを見てみる】

入社後のミスマッチを防ぐために、実際に働いていた人の口コミサイトなどを参考にするのもおすすめです。

・仕事のやりがい

・入社後感じたギャップ

・社内の評価制度や年収

・退職理由 など

現社員や元社員でないとわからないような情報も得ることができるため、企業研究に役立ちます。

【実際に利用してみる】

その企業が扱っている商品を買って使ってみる、提供しているサービスを利用してみるなど、実際に自分で体験してみると、その企業のことを知ることができます。

ユーザーの立場に立つことで、その仕事に対して別の視点から興味を持つこともつながります。

会社説明会や面接などでも、一歩踏み込んだやり取りができる可能性もあり、さらに調べたいポイントが見つかることもあるでしょう。

【新卒なら、OBOG訪問、インターンシップが有効】

中小企業で実施している会社は少ないものの、新卒であればOB・OG訪問は実際に業務の現場を見ることができる貴重な機会です。

調べただけではわからない、実際の業務の流れや雰囲気を見ることができ、待遇面での実際はどうか?といったことを直接聞くこともできます。

先輩が行った就職活動についても聞いておくといいですね!

また、インターンシップがあるなら、ぜひ参加しましょう。会社に入って業務経験ができ、社員とふれ合うことで入社後の疑似体験ができます。

企業研究を深掘りするには?

ビジネスマンの机の上

企業を分析してわかったことが増えてきたら、もっと深掘りしてみましょう。最終的に自分の希望する会社を絞り込むために、必要な内容をあげてみます。

【同業他社と比較】

就活では、業界をターゲットにすることもあれば、職種をターゲットにすることもあるでしょう。

しかし、企業研究して志望する企業を決めるとなると、その企業が業界でどのような位置にあるのかを把握しなければなりません。

まずは、業態、企業の規模、資本、商品(サービス)の対象といったものを調べ、同業他社と比較してみましょう。

比較することで、その企業が業界においてどのような位置づけにあり、特徴や将来性も見えてきます。

【企業について深く掘り下げる】

希望する企業だけでなく、同業他社の各企業を掘り下げてみましょう。最低限でも調べていただきたいのは、

  • 代表取締役
  • 企業理念
  • 設立年
  • 資本金
  • 株式公開
  • 事業拠点
  • 商品(サービス)の詳細、開発力
  • ユーザーについて
  • 業態
  • 売上高の推移
  • 社員の年齢、男女別の人員構成
  • 社員教育
  • 職場の雰囲気
  • キャリア形成の環境
  • 職種
  • 勤務条件
  • 関連企業

これらを詳しく調べることによって、自分が働くイメージが沸いてきやすくなります。他の企業と比較すると、企業の特徴がわかるばかりでなく、自分がどのように働きたいかも見えてきます。

【自分は何を求めるのかを把握して、候補をしぼる】

ここまで企業研究を重ねてきたら、自分が仕事や企業になにを求めるのかもハッキリしてきます。明確にならない場合は、企業を比較して「ここがイヤだな」と思う部分を書き出してみてください。

それでもやりたいと思える仕事なのか、志望をやめるべきなのかの指標になります。

大切なのは、自分が企業に対して何を求めるのかを明確にすること。

「ここだけは譲れない」ものが、相手と交渉できることかどうかも考えてみましょう。

自分に合う企業を見つけるには?

考える女性

深く企業研究をすると、相手のことだけでなく自分のこともわかってくるようになります。何となくだった志望動機が明確になることで、面接でもかなり有利です。

自分に合う企業を見つけるには、求人サイトの「絞り込み検索」を使いましょう。いろんな視点からのキーワードで検索をして、気になる企業をチェックしておくと、意外な会社がヒットするかもしれません。

そして、求人に書かれていることだけでなく、具体的な実績も確認してください。

例えば、「若手が多い」と書かれているのに、平均年齢が40代だったり、「女性が活躍」と書かれているのに産休・育休の実績がゼロだったりということも。

当然、会社は本当にそう思っているのでしょうが、実際とは違うこともあるので必ず確認してください。

まとめ

会社分析をすることで、企業のことだけでなく業界のことや自分の本当の希望などもよく見えてきます。思わぬ情報が拾えることもあるので、就活の際には会社分析を深くやってみることをおすすめします。

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