就職活動で1番緊張する場面のひとつが、面接でしょう。
面接はほとんどの選考で最終的な審査になります。企業によっては1次面接、2次面接と複数回の面接があることも。
今回は、面接でよくされる質問について「なぜその質問がなされるか」に言及した考察をします。質問の意図がわかれば、どう答えればよいかが見えてくるからです。
ここでは、面接を序盤・中盤・終盤に分けて、よくある質問と質問意図、模範解答例とNG例を紹介します。面接での参考にしてくださいね!
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<序盤>よくある質問
面接の最初に聞かれるのは、自己紹介、職務経歴、前職の退職理由などです。室内に入ってくる時点で第一印象は持っていますが、声のトーンや明瞭さ、話し方などで人物像を見ようとしています。
さらにはコミュニケーション能力や、ある程度の性格を見極めるため、表情や語調も大切なポイントです。職務経歴や退職理由からも性格や向いている仕事や役割などを探していますので、簡潔にかつ企業にマッチするポイントをアピールしましょう。
自己紹介(職務経歴)の模範解答例
「○田○郎(自分の名前)と申します。私は株式会社○○の営業部に5年間在籍し、広告営業に従事してまいりました。3年目には主任となり、チームリーダーとしてクライアントを担当し、顧客の売上を前年比120%達成に貢献いたしました。制作した広告も評価され、○○賞を受賞しました。営業の経験を活かし、より深く制作に関わりたく思い御社に応募いたしました。本日はよろしくお願いいたします。」
【自己紹介のNGポイント】
中途採用の場合は「自己紹介」と言っても「職務経歴を簡単に紹介する」ことなので、自分の趣味や好きなことなどを長々と話さないように気をつけましょう。
要点を絞り込み、応募先へのアピールポイントを簡潔にまとめることがポイントです。
前職の退職理由の模範解答
「前職では広告業界を目指して念願の広告代理店に就職しました。営業としてクライアントの要望に応えるべく、制作側とも密にコミュニケーションを取り、広く世間にクライアントの商品を紹介し、クライアントにもユーザーにも喜んでいただけたと思います。
3年目からはリーダーとして従事して参りましたが、携わるうちに制作の仕事により興味がわき、全体的なマーケティングや戦略、媒体の選出や交渉という仕事が主な営業の仕事より、自分でも制作に携わりたいと思うようになりました。クライアントとの打合せや交渉、チームで1つのものを作ってきた経験を活かして制作の仕事への転職を志しました。」
【前職の退職理由のNGポイント】
例えば給料が低かった、労働時間が長かった、人間関係が悪かったなど、ストレートな前職の不満や批判はNGです。面接官に「うちもそうだよ?」と言われかねませんし、不平不満を言う人はどの職種でも印象が悪いものです。
<中盤>よくある質問
中盤の質問は、面接のメインとも言える大切な質問が来ます。志望理由はその筆頭でしょう。
採用担当者がこの質問をするのは、「この人が自社に来てどのような貢献ができそうか?」を見たいからです。経験やスキルのアピールに終わらず、応募先とのマッチングを意識した解答になるようにしましょう。
志望理由の模範解答
「前職の広告代理店から制作会社である御社へ志望したのは、仕事をする中で御社の作品に感銘を受けてきたからです。御社の作品はクオリティの高さだけでなく、的確に明確にクライアントのメッセージを含んでおり、売上を上げることだけを目的にしていないのではないかと思います。
大学ではデザインを学びましたが、営業職の経験を制作に活かし、人の記憶に残る広告を作りたいという思いがあり、御社への入社を希望いたしました。マーケティングや媒体の特性を熟知していること、クライアントとの交渉スキルは、制作の場面で大いに活かせると確信しております。」
【志望理由のNGポイント】
業界は何であれ、「学びたい」「成長したい」というだけでは独りよがりの志望理由になってしまいます。自分の経験やスキルから、応募した企業にどのように貢献できるかまでをしっかりアピールしましょう。
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<終盤>よくある質問
さて面接も終盤に差しかかってくると、少し緊張も解け質問も大詰めになってきます。
「周囲からの評価は?」という質問では、人間性や人間関係を聞かれています。自分を客観的にとらえて、周囲とどう関わっているかが見られていることを意識して。
「当社以外に受けている企業はありますか?」という質問では、自社がどの程度の位置づけにされているのかを探ろうとしています。他社に応募すること自体は問題ではないのですが、他に第一志望があると思われるような解答には気をつけましょう。
周りからの評価は?の模範解答
「同僚からは交渉スキルを高く評価されていると思います。上司からも難しいクライアントを任せてもらったりと、人との関わりや相手の要望を聞き入れながらもこちらの意図する方向へ円満にまとめる力を認められておりました。また時間や約束事は必ず厳守してきましたので、信頼関係を築けてきたと思っております。」
【周りの評価は?のNGポイント】
「私は○○です」などのように、周囲の評価ではなく、自分がどうであるかを主張するのは質問の答えになっていない上に印象が悪いのでNG。主張するのは大切なことですが、相手の意見を聞き入れるのも仕事の上では大切な要素です。
当社以外に受けている企業はありますか?の模範解答
「現在、広告制作会社を中心に3社ほど受けております。ですが前職の頃から御社の作品に憧れての転職ですので、御社が第一志望であることは間違いありません。」
【当社以外に受けている企業はありますか?のNGポイント】
絶対入りたい!という気持ちをアピールするために、実際は複数社受けているのに「他には受けていません」とウソの解答をする必要はありません。アピールになるどころか、かえって不自然という印象を与えてしまいます。それよりも、第一志望であることをより強くアピールしましょう。
定番の「逆質問」にはどう答える?
面接の最後に「何か質問はありますか?」という逆質問はよくされることです。避けたいのは「特にありません」「大丈夫です」という答え。これでは自社に興味がないのだと思われてしまいます。
この逆質問は最後に自分をアピールするチャンスだと思って、いくつか質問を考えてリストアップしておくといいでしょう。
ここでのポイントは、「この会社に実際に入社することを考えた上で出てくる質問か?」ということ。面接の中で勤務地や仕事内容、今後の動向など、わからないことがあれば質問してみましょう。面接官が人事担当、現場担当、役員などによっても質問の内容を変えるとよりいいですね!
例えば
「現在、御社で最も重視している分野は何でしょうか?」
「育児と仕事を両立している社員はいらっしゃいますか?またはどのような制度がございますか?」
など、将来ここで実際に働くという想定のもとの質問は、意欲があると見られるでしょう。
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まとめ
面接での各質問には、採用担当者の意図がそれぞれ隠されています。模範解答を参考に「自分の経験や熱意を自分の言葉」で受け答えができるようにしておきましょう。
面接では解答の内容だけでなく、話し方や抑揚、相づちの間、相手の目を見ているかどうかなども大変重要です。面接の練習をする時は、鏡に向かって話してみたり、動画に撮って客観的に自分の受け答えを観察するのもオススメですよ!