企業の広告ツールとしてもSNSは欠かせないものになってきました。
運用の仕方によっては無料~少ない予算で効果的な広告となるため、社内にSNS担当者がいる企業も少なくありません。
しかし、ただ配信すればよいというものでもなく、コンテンツ制作にはしっかりしたプランが必須となります。
今回は企業SNS運用に際し「各SNSの特性を知り、どのSNSを使うのか」「コンテンツをどのように作っていけばよいのか」さらには炎上対策や画像の扱い方の注意点、画像制作におすすめの素材サイトなどを紹介します。
各SNSの特性を知ろう
SNSにもさまざまな種類があり、それぞれにユーザー層や特性を持っています。企業がSNSを活用して広報やマーケティングを行おうとした場合、まずはどのSNSのアカウントを作成すればよいか考えていきましょう。
4大SNSと言われるSNSの特性を紹介するので、自社に合ったSNSを選ぶ参考にしてくださいね。
- 年齢層……20〜30代
- 国内ユーザー数……約4500万人
- 特徴……投稿に140字の文字数制限があるシンプルなSNS。即時性と拡散性がある。
Twitterの特性は、高い拡散性です。「リツイート」機能によって、繋がった人以外にも広く通知され、あっという間に拡散されることも。
リアルタイムの情報発信や、拡散したい情報がある場合には有効なSNSです。
ただし匿名登録制ゆえに情報の正誤は確認が必要なこともあります。
また拡散性が高いからこそ「炎上」しやすいSNSでもあるため、炎上対策はしっかり行いましょう。
- 年齢層……20〜30代
- 国内ユーザー数……約3300万人
- 特徴……写真、動画投稿中心で視覚的な感性に訴える
「インスタ映え」という言葉も登場したほど、写真や動画で世界観を表現できるInstagram。特に若い世代の女性に人気があり、ファッションや美容、飲食店など「映える」写真の投稿が中心です。
「#(ハッシュタグ)」を付けるのもInstagramの特徴で、検索機能として使えるため、ファンの獲得に役立ちます。
ただしハイセンスな「インスタ映え」が求められる傾向もあるため、写真や動画のクオリティが低ければ逆効果になることも。画像や写真撮影などビジュアルで力を入れたいSNSです。
- 年齢層……30〜40代
- 国内ユーザー数……約2600万人
- 特徴……実名登録制で信頼度が高い。
4大SNSの中でも唯一、実名登録制のFacebook。
リアルな人間関係に近いものをネット上で構築できるため、情報の信頼性が高いのが特徴です。
企業がSNS活用するなら「広報」としてオフィシャルな情報を定期配信するのに向いています。投稿が「いいね」されると、その友達にも通知されるため拡散性もあり、イベント告知や参加者の募集までSNS上でできる機能も。Facebookのみで完結するのが便利です。
LINE
- 年齢層……すべて
- 国内ユーザー数……約8300万人
- 特徴……クローズドツールで1対1の関係性が構築できる。
圧倒的なユーザー数を誇るLINEですが、従来のメールに代わりビジネスでも連絡ツールとして不動のアプリです。
企業SNSとして使う場合は、LINE公式アカウントを取得して配信を行います。最大の特徴は配信する企業と受け取る側の関係が「1対1」、つまり誰にも見られずにコミュニケーションできるクローズドツールであるということ。さらにはPUSH通知機能があるので、配信をユーザーのスマホに通知することができるのも、他のSNSにはない機能です。
クーポン配信、ポイントカード機能、キャンペーン告知などができるため、販促に向いています。
運用する目的を明確に決め、ガイドラインを作ろう
企業がSNS運用をするにあたり、その目的はさまざまなものがあります。目的に応じて適したSNSを選択し、さらに目的に対する投稿内容や頻度など、複数で担当した場合でも認識に違いがないようガイドラインを作りましょう。そのためのポイントをまとめました。
SNS運用の目的を定める
なぜSNS運用をするのか、はっきりとした目的を決めましょう。
例えば、
- 認知度を高める
- ファンの獲得、育成
- イベントの告知、募集
- 自社ブランディング
などがありますが、先に紹介したSNSの特性によってどのアカウントが1番自社に向いているのか選ぶのに、この目的を定めることが必要になります。
投稿内容と頻度を決める
SNSを決めたら、投稿内容と頻度を決めていきます。投稿内容は目的から外れないことが重要です。情報や内容がブレてしまっては企業SNSとして信頼度が薄くなってしまうため、作成者が違ったとしても内容がブレることがないよう細かくルールを設定します。
そして投稿頻度についても情報によって適した頻度やタイミングがあるため、慎重に検討して決めていきましょう。何よりも継続していくことが大切ですから、「何を」「どれくらい」投稿するか決め、できればストックも作っておくと安心です。
炎上対策でしておきたいこと
SNS運用で気をつけたいのが、炎上や誤爆です。SNSによっては投稿内容が編集できないものもあり、削除しても完全に消し去ることは困難。削除したはずの投稿が、あっという間に拡散されてしまうことも起こりえます。そのためにも事前にチェック体制を整え、リスクを回避しましょう。
【対策1】ソーシャルメディアポリシーを定め周知する
まずはSNS担当者だけでなく、従業員全員に向けてSNS利用に関するルールをポリシーとして定め周知します。例えば、新商品やサービスなどに関する自社情報を、発表前に個人SNSで発信しない、職場で撮影した画像を個人SNSに掲載しないなどです。
このルールを全員が周知徹底しないと、企業SNS運用においてリスクとなってしまいます。
【対策2】発言内容のNGを決めておく
SNSでの投稿内容について目的を決めましたが、それと同時にNGルールも決めておきましょう。例えば、競合他社にマイナスイメージを与えるような発言はしない、政治や宗教の話題はしないなど。
当たり前のことに見えても、決めておくことでリスクを減らすことができます。
【対策3】投稿前にダブルチェックをする
投稿する原稿や画像ができたら、必ず複数の人でチェックをしましょう。誤字脱字のチェックはもちろん、内容に関しても精査して、ソーシャルメディアポリシーに反していないか、発言NGの内容はないか慎重に確認してください。
【対策4】ネガティブリプライへの対策を決める
SNSによってはコメントやリプライが書き込まれます。中には悪い書き込みやネガティブなものもあるため、対応の仕方を決めておきましょう。対処の仕方いかんによっては、企業アカウントに対するイメージが変わる可能性も十分にあります。炎上へ繋がらないためにも、ネガティブリプライへどのように対処するのかしっかりルール化しておくのがおすすめです。
画像の扱いにおける注意点
SNSでは無意識に投稿されている画像。しかし画像に対する扱いも慎重に行う必要があります。法的な権利があるため、しっかりと認識しておきましょう。
著作権
写真だけでなく、文章やイラスト、音楽など人が創作したものはすべて著作物であり、作った人に「著作権」があります。これを無断で使用すると「著作権の侵害」となり、訴えられるとWebサイトの閉鎖や損害賠償請求などの問題へ発展することも。
もちろんWebサイトから引用する際にも著作権を侵害しないよう細心の注意を払う必要があります。
肖像権
人には肖像権があり、自分の姿などを無断で撮影されたり公表されたりしないよう主張する権利があります。例えば、何気ない街の雑踏を撮影して投稿したとしても、そこに複数の人が写っていれば無断で投稿したことになります。何を撮影した場合でも、許可のない人が写り込んでいないか確認しましょう。
商標権
商品やサービス、ロゴなど知的財産権にあたるものについて、権利者以外の人が無断で使用すると商標権の侵害に当たります。街の風景に企業広告の看板やネオンサインが写り込むのは、侵害行為に当たらないとされていますが、画像に他社商品やロゴなどが写り込むことがないよう注意してください。
写真素材の使用について
最近ではイメージ画像などに使える便利な写真素材も多くあります。ただし企業SNSで使用する場合は「商用利用」となるため、その写真素材が「商用OK」であるかどうか確認する必要があります。
便利なフリー素材ではもちろん、有料の写真素材であっても利用については必ず確認しておきましょう。
広報担当がおすすめする素材サイト5選
さて、今回ははたらくぞドットコムのTwitter運用をはじめ広報・デザイン担当がよくお世話になっている無料素材サイトを紹介させていただきます。
文章だけで伝えることは難しく、画像を添えて投稿するだけでも目を引いて内容を覚えてもらう機会が増えるのでぜひチャレンジしてみてください!
以下にご紹介するのはすべて「商用利用OK」の無料素材サイト様です。
利用規約(使用条件)をしっかり確認して使いましょう!
■写真AC
https://www.photo-ac.com/
人物、ビジネス、生き物、花、食べ物、町並みなど、様々な写真素材が豊富です!
加工(切り抜きや色変更)も自由なのでとても便利!新規会員登録(無料)を行ってログインすることで無料でダウンロード可能になります。
■O-dan
https://o-dan.net/ja/
世界中の無料写真素材の中から理想の一枚を探せます。
なんと言っても「日本語」で検索OKなんです!
オシャレな写真が多く、一枚のみでインパクトがある写真も◎
検索する際に「商用利用可の無料写真素材のみ」にチェックを入れてください。
■ICOOON MONO
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プレゼン資料やご案内でも使いやすいアイコンから
ちょっと笑えるマニアックなアイコンまで!
色や大きさをあらかじめWEB上で変更してダウンロード可能です。
■フキダシデザイン
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こちらも色や大きさをWEB上で変更してダウンロードできる
便利なフキダシ素材サイトです◎
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まとめ
はじめてのSNS運用で何からはじめていいか分からない方、また投稿する内容でお悩みの方向けに少しでも参考になれば、と今回の記事を作成しました。
日々機能がアップデートし、新しいSNSサービスが生まれる中で試行錯誤だとは思いますが自社や商品・サービスを魅力的にPRするためにも最初に目的を明確にし、ガイドラインやルールをしっかり決めて周知することが大切です。無料・低予算ではじめられ、大きな成果を得られることもありますので対策をしてぜひSNS運用を成功させてくださいね!