テレワークも浸透してきた昨今、出勤となるとそのために早起きしなければならない人も多いでしょう。通勤時間は年間で換算すると、かなりの時間になります。


今回は、平均的な通勤時間や、幸福度との関連性を分析していきます。また理想の通勤時間や、通勤時間を利用してできることを紹介します。
通勤だけに使うのはもったいない時間を、有効に使いましょう。

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通勤時間の平均は?

それではまず、平均的な通勤時間を見ていきましょう。

通勤時間の全国平均

首都圏や地方の都市圏と、地方では交通手段も違うことから、通勤時間と移動距離は比例しないのですが、ここでは日本全国の平均通勤時間を見ていきます。
総務省統計局が行っている、社会生活基本調査によると、日本の平均通勤時間は「片道39分」。

つまり往復で1時間19分を費やしており、月20日通勤するとして、月に26時間、年間312時間という膨大な時間となるのです。
実に、年間で13日分を通勤に使っていることになり、これはどこかへバケーションへ行けてしまう時間ですよね。
ちなみに、通勤に利用する交通手段は、1位が車、2位が電車、続いて自転車となっています。

通勤時間から見える地域の特徴

次は、県別の通勤時間ランキングを見てみましょう。ベスト11は以下の通りです。

  • 1位:神奈川県 1.19(時間.分)
  • 2位:千葉県 1.45
  • 3位:埼玉県 1.42
  • 4位:東京都 1.34
  • 5位:奈良県 1.33
  • 6位:大阪府 1.33
  • 7位:兵庫県 1.21
  • 8位:京都府 1.20
  • 9位:茨城県 1.19
  • 9位:愛知県 1.19
  • 11位:滋賀県 1.14
  • 11位:福岡県 1.14

特徴的なのは、通勤時間が長いのは、ほとんどが関東圏か近畿圏だということ。それ以外でランクインしている県も、地方都市です。
いずれも交通網が発達しており、企業は都心部に集中しているけれども、遠方から通勤できるということが、通勤時間が長くなる理由のひとつかもしれません。

また、コロナ禍でテレワークが普及すると通勤の必要がなくなり、都市圏から移住する人が増えていることも事実。
東京都の住民基本台帳人口移動報告によると、2020年5月から転出者が転入者を上回る現象が続いており、地方への流出が増えています。元々地方への転出を考えていた人たちが、新型コロナウイルスによって背中を押された形で、通勤圏内ギリギリの100〜150km圏内で移住する傾向が強く、今後テレワークが定着すれば、ますます都市圏からの人口流出が予想されます。

世界の通勤時間と比較

では世界の通勤時間はどうなのでしょうか?
マイナビニュースによると世界の平均通勤時間は、往復で1時間5分です。日本平均より14分短くはありますが、大きな差はありませんでした。
ちなみに、アメリカは往復48分40秒、オーストラリアは58分40秒、フランスは1時間9分20秒、中国は1時間19分となっています。
日本は、中国と同程度の時間を通勤に費やしているのですね。

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理想の通勤時間は?

通勤時間と幸福度の関連を調査した結果から、理想の通勤時間を考えてみました。

通勤時感と幸福度の関係

まずは、ニッセイ基礎研究所の「片道通勤時間と幸福度」の調査結果を見てみましょう。

引用:ニッセイ基礎研究所「通勤時間と幸福度の関係-リモートワークの拡大で幸福度は高まるか?」

興味深いことに、通勤時間がほぼないはずの在宅勤務は、幸福度が1番低く、10分以内で最高の7点、続いて60〜90分が6.8点以上を獲得しています。そして90分以上で幸福度が下がる傾向に。
ここから単純に、通勤時間の長さが幸福度に影響があるとは言えませんが、在宅勤務は通勤時間がないから幸福度が低いとも言い切れません。在宅勤務には在宅でなければならない理由があり、それが健康状態だったり、家族の介護であったりした場合、幸福度が下がるだろうと予想されるからです。
そこで、通勤時間と幸福度の双方に影響するであろう、健康状態や年収、性別、年齢、婚姻状況、通勤手段を考慮した、通勤時間と幸福度のグラフを見てみましょう。

明らかに、通勤時間が長くなるほど幸福度が下がっているのがわかりますね。あくまでも幸福度は主観ですが、通勤ラッシュによるストレスや時間のなさが、少なからず幸せと感じる度合いに繋がっているとは言えそうです。

理想的な通勤時間は何分?

では、理想的な通勤時間は何分なのでしょうか。
前述の通勤時間と幸福度の表からすると、10〜30分以内が理想的と言えます。
ただし、郊外に住めば家賃が安かったり、通勤による運動不足の解消ができたりと、通勤時間が長いことにもメリットはあります。
通勤にある程度の時間がかかるのであれば、その時間を有効に使って有意義なものにしましょう。

通勤時間に、みんな何してる?

交通手段によって、通勤時間に何ができるか変わってきますが、以下のようなことをしている人が多くいます。

  • ニュースのチェック
  • 仮眠
  • 読書
  • SNS
  • 音楽やラジオを聴く
  • ゲーム
  • 仕事
  • メールチェック

車や自転車ではできないこともありますが、多くの人が通勤時間に何かしら行っています。特徴的なのは、スマホでできることが多いということ。すでに仕事を始めているという人もいますね。
転職を考えている人は、通勤時間に転職サイトをチェックしていることも。
せっかくの時間ですから、有効に活用したいですね。

通勤時間を有効に活用しよう!

例え片道10分の通勤時間でも、塵も積もれば山となるで、1ヶ月に6時間以上にもなります。この時間を有効に使えば、仕事のスキルアップや転職活動、趣味の時間などに当てられます。
ここでは、有効に使う方法を3つ紹介します。

【通勤時間の有効活用①】運動しながら英語を習得

軽い運動をすると記憶力がアップするという、筑波大学の研究があります。それも、身体を動かしながら記憶すると、より記憶力が上がるという結果も。
運動は「軽いもの」がいいので、通勤を「徒歩」に変えるだけでできます。遠方の場合は、一駅分を歩くなど、通勤のどこかで徒歩を入れてみてください。

そして、歩きながら英語を聞きましょう。運動不足解消と英語スキルの向上がのぞめる、一石二鳥の通勤時間になります。
もちろん、英語だけではなく、他の言語や資格勉強などにも役立ちますね!

【通勤時間の有効活用②】転職活動

通勤に電車を使っているなら、転職のための情報収集ができます。さすがに、履歴書を書いたり、エントリーシートを作成したりするには落ち着かないですが、転職に必要な情報収集なら、スマホひとつで立ったままでもできます。
気になった転職情報はブックマークなどをして、今後の転職活動に役立てましょう。

また、自己PRや志望動機などを考えるにも良い時間です。スマホのメモ機能を使って、アイデアを書き留めておきましょう。

【通勤時間の有効活用③】1日のTODOリストを作る

仕事を効率良く進めるために、行きの通勤時間にその日のTODOリストを作成しましょう。
書き出すことで優先順位が明確になり、会社に着いたらすぐに仕事に取りかかれます。

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まとめ

毎日の通勤時間は案外長いものです。幸福度との関連性も、興味深いですね。
通勤時間に何をするかで、その日の仕事能率が上がったり、趣味や勉強を充実させたりすることもできます。通勤は運動不足解消にも一役買ってくれますので、有効に使いたいですね!