小学生や中学生、大学受験で塾に通った経験がある人は多いことでしょう。「塾の先生」は、どのようなイメージでしたか?
大学生に人気の塾講師のアルバイトは、実際どのような仕事内容なのかを紹介し、応募する際の志望動機について解説していきます。
大学生だからこそのニーズを活かし、塾で働いてみましょう!
塾講師の仕事内容
まずは塾の先生の仕事は、具体的にどのようなことをするのかを紹介します。将来のことも考えながら、塾講師の役割を見ていきましょう。
塾講師の役割
塾は学校とは違います。保護者が授業料を支払い、成績を上げる・志望校に合格するという明確な目的を持って塾に通うのです。
塾講師は、塾生や保護者の目的を担い、目標達成に向けて尽力しなければなりません。まさに人の人生を左右する、責任の伴うお仕事なのです。
さらに、塾は生徒がいなければ経営が立ちゆかなくなります。「塾の先生の評判=塾の評判」となりますから、例え大学生バイトといえども、その点は厳しく指導されると思っていいでしょう。
ただし、身に付くスキルなどメリットはたくさんあります。将来の就活にも十分活かせるバイト経験となります。
時給や働き方
塾講師のアルバイトでの給与は、時給または授業のコマ数単位での支給が一般的です。
塾の形態によっても給与は変わりますが、傾向としては、大学生のアルバイトの中でも時給は高くなります。
また働き方については、大きく分けて「シフト制」と「固定制」があります。
シフト制は、自由な時間・曜日を選び、講師として働ける日時だけ指導をするパターン。自分で働く日時を決められるので、学業を優先したいという人に向いています。
一方で固定制は、毎週決まった曜日と時間に指導をするパターンです。シフト制より長い時間働けることが多く、指導においても結果が出しやすい働き方と言えるでしょう。
塾によっては固定制でのみの募集という場合もありますので、自分がどのように働きたいかは明確にしておくといいですね。
メリット&デメリット
塾講師は、小学生から高校生、またその保護者、一緒に働く塾の先生たちなど、幅広い年代の人と接する機会があります。それぞれに対応することでコミュニケーション力が身に付き、将来の役に立つでしょう。
また授業や指導によって、相手に伝え理解してもらうスキルも上がります。これがプレゼンテーション能力となり、社会人として働く上で大きなメリットとなるでしょう。
そして嬉しいメリットは、一般的な学生のバイトと比較して時給が高いこと。個別指導より、集団指導の方が高い傾向にあります。
一方でデメリットは、固定制だと休みが取りにくいということ。毎週決まった日時の授業を受け持つので、休むとクラスに穴が空いてしまいます。固定制で働く場合は、学業との兼ね合いもしっかり相談しましょう。
志望動機を書くにあたっての準備
志望動機は、採用担当者が「なぜ塾講師をしたいと思ったのか」「なぜこの塾を選んだのか」を知るために、重要な材料となります。特に生徒たちの将来に関わる仕事のため、志望動機を書く前に、じっくりと考えて準備をしましょう。
自分の経験から
塾に通った経験から、苦手を克服できたことや、塾講師とのエピソードなど思い出してみましょう。
「塾に行ってよかった」と思うことを、箇条書きに書き出してみると、塾講師をやってみたいと思う志望動機が見えてきます。コツは「まったくわからなかった数学が、塾に通って出会った先生の伝え方が分かりやすく、数学が好きになった」など、より具体的に書き出すことです。
そして大切なのは、悪いエピソードを拾わないこと。明るく前向きな材料から、志望動機を考えていきましょう。
自分の性格から
人に教えるのが好き、子どもが好きなど、塾講師として役に立ちそうな自分の性格を分析してみましょう。
子どもの頃、友人に勉強を教えて、友人が理解できた時の達成感なども、エピソードとして志望動機に加えられそうですね。
この機会に、自分の性格をよく分析して、塾講師にどのように向いているのかよく考えてみることが大切です。
【例文】塾講師のアルバイト 志望動機
それでは早速、志望動機の例文を見ていきましょう。未経験の場合と、教えた経験がある場合とに分けています。
未経験の場合
「私は小学生から高校卒業まで塾に通っていました。最初は、友だちも行っているからという理由で行き始めたのですが、そこで出会った先生によって、勉強が大好きになりました。苦手な数学を、わかるまでとことん向き合ってくれて、なぜ理解できないのか?というところまで掘り下げて教えてくれました。そのおかげで、勉強が好きになり、希望の大学への合格にも繋がったと思っています。
塾講師は、子どもの夢を身近で応援できる仕事だと思います。塾講師の経験はありませんが、自分が塾で学んだことを活かし、生徒たちの目標達成の力になりたいと思っています」
☆ポイント☆
自分の塾での経験、具体的な成功例をエピソードとして入れており、なぜ塾講師をやってみたいと思ったかがよく表現できています。もう少し、自分の得意分野や向いているポイントなどを入れると、もっと良い印象になるでしょう。
経験者の場合
「私は昨年、家庭教師として中学生を対象に数学と英語を教えていました。その時、最初は定期テストで30点代だった点数が、1年間で成績が上がり、70点以上を採れるようになりました。
この経験から、人に教えることの楽しさ、結果が出ることの喜びを知り、もっと多くの生徒と関われる塾講師になりたいと思いました。
私自身は、大学受験の際に集団指導の塾に通い、高い目標を持った仲間や先生と一緒にがんばることができました。貴社は、受験志向が強く、集団指導でもあるため、自分が受験生だった時の経験が活かせると思います。
生徒たちと苦楽を共にし、成績アップ、合格という目標に一緒に向かって行きたいと思い、応募させていただきました」
☆ポイント☆
家庭教師の経験があること、その経験から塾講師になりたいと思った理由がよく表現されています。自分の受験経験で、この塾を選んだ理由もしっかり書かれており、好印象の志望動機です。
志望動機で書いてはいけない文言
志望動機には本音を書きましょうとは、よく言われることです。しかし、いくら本当のことでも、「大学から近いから」「時給がいいから」という内容では、相手が良い印象を持つはずがありません。
特に塾講師は、生徒の将来に関わる仕事ですから、あまりにも短絡的な理由では採用される可能性も低くなってしまいます。
とはいえ、本音からあまりにかけ離れた志望動機では、面接で見抜かれてしまうので、前述した「志望動機を書くにあたっての準備」を十分にしてから書いてみましょう。
応募から面接までの注意事項
塾講師は、保護者とのやりとりや授業での服装など、学生のアルバイトとしてはきちんとしなければならない場面が多い仕事です。
ビジネスマナーや服装なども厳しくチェックされることが予想されますので、履歴書送付のマナーや面接当日の服装や持ち物など、しっかり準備しましょう。
履歴書を書いて送るまでのマナー
- 誤字脱字がないよう確認
- 空欄をなくす
- 適切なサイズの写真をきちんと貼る
- 押印忘れのないように
- 住所は都道府県から書く(封筒も同様)
- 学校名、会社名は略字を使わず正式名称を
- 送付する場合はコピーを取っておく
- 添え状を同封する
- 封筒の表に「履歴書在中」と赤の囲み文字で書く
- 適切な料金の切手をまっすぐ貼る
- 封筒の裏にも自分の住所、氏名を忘れない
面接前日までのチェックリスト
塾講師の場合、服装はスーツ指定の場合が多くあります。服装自由の塾も増えてはいますが、あまりにラフな格好はふさわしくありません。大学の入学式で着たものや、就活用に購入したスーツがあれば利用しましょう。
また、髪型やメイク、ネイルなども「先生」という立場であることを考慮して、清潔感を意識したものに整えましょう。
服装や髪型は当日では準備できないため、前日までに必ず準備しておいてくださいね。
【面接持ち物リスト】
- 履歴書(先に送付した場合はコピー)
- 筆記用具
- メモ
- スケジュール帳
- 面接場所の住所や地図
- 面接担当者の名前と連絡先のメモ
まとめ
塾講師は時給もよく、学業との両立もさせやすいため、大学生に人気のアルバイトです。ですが、生徒の将来を担う仕事でもあるため、志望動機をしっかり準備することが大切!「教えること」に喜びを感じる、または「教えてもらった」自分の経験を活かして、十分なアピールができるよう準備しましょう。