朝起きて体調が悪い時、子どもが発熱して病院に連れていかなければならない時、会社に私用の休みの連絡をするのに気後れしてしまう人もいるでしょう。
当日急に休む、事前に休みを取るなどの場合、どのように職場に連絡したらいいのでしょうか。連絡の入れ方や何と言えばいいのか、連絡のタイミングや注意点などを解説し、そのままでも使える例文も紹介します。
今後休みを取る際の参考にしてみてくださいね。

休みの連絡方法

休みを連絡する際、電話で連絡を入れるのが基本です。しかし、最近では職場によってメールやLINEなどと決まっている場合もあるので、まずは職場のルールを確認してみましょう。

休みの連絡で伝えるポイント

どのような理由で休むにしても、休む連絡を入れる際に伝えるべきポイントは、次の5つです。

  • 休む理由(体調不良、家庭の事情、身内の不幸など)
  • 現在の状態
  • 出社の目安
  • 仕事の進捗とその日のスケジュール
  • 誰に何を引き継いでもらいたいか

体調が悪い時に、これだけのことを考えて伝えるのは大変ですが、責任を持って連絡を入れましょう。

誰に伝えるの?

基本的には直属の上司に直接電話を繋いでもらい、休む旨を伝えましょう。もし上司が不在の場合は、同じ部署の上司に次ぐポジションの人に伝え、上司に伝えてもらうようにします。

しかし、その場合でもできれば後で上司に連絡し、自分で直接伝えるようにすると良いでしょう。仕事でメールやLINEを使っているのであれば「会社に電話したが、ご不在だったため○○さんに伝えていますが…」と断って、メールやLINEで上司にメッセージを送っても大丈夫です。

基本は電話連絡

休みの連絡をきちんと入れることは、自分自身への信頼度がかかっていると言っても過言ではありません。なぜなら、自分が休むことで誰かがその仕事を肩代わりしなければならないし、業務内容によっては指示が必要なこともあるからです。

事故に遭って病院に運ばれた、救急車で運ばれるほど病状が深刻など、本当に仕方がない場合もありますが、それ以外は可能な限り自分で連絡を入れるようにしましょう。
連絡がないと、無断欠勤と見なされ評価が下がるばかりか、会社の人たちに心配をかけてしまいます。電話なら、声の調子で体調の悪さなども伝わるので、基本的に休みの連絡は電話でするようにしましょう。

メール・LINE・チャットなど会社のルールを遵守する

企業や働き方によっては、休みの連絡をメールやLINE、チャットなどで伝えても良い場合があります。その場合は、普段からどのようなルールなのか確認しておきましょう。

また、LINEなら既読が付けば相手に伝わったことがわかりますが、メールやチャットなど、相手が読んだかわからないツールもあるため、確認するための手段を確認しておいた方が無難です。
もしも就業開始後にメールに気づいた場合、無断欠勤扱いになることもあるので、注意が必要です。

休みの連絡でやってはいけないこと

休みの連絡をする際、NGなことがいくつかあります。自分の信用を下げてしまい、休み明けの仕事もやりにくくなる場合があるので注意しましょう。

嘘の理由で休む

どうしても仕事を休みたいが、その理由が遊びだったり、風邪で休んだばかりだったりして、休みを取りにくいこともあります。それでも、身内に不幸があった、熱が出たなど、嘘の理由で休みを取るのはよくありません。

嘘をついて休んだ日に限って、出先で上司にばったり会ったり、取引先と出くわしたりという事態も起こりえます。また、後々話のつじつまが合わずに、嘘がばれてしまうことも。
そうなると、自分の信用が下がってしまうばかりか、次の休みも取りにくくなってしまいます。
嘘をつかずにすむよう、休みは計画的に取りましょう。

無断で休む

無断欠勤はよほどの連絡できない事情がない限り、NGです。先ほども述べたように、事故に遭ったのではないか、一人暮らしで倒れているのではないかなどと心配をかけてしまうことになるので、会社としては連絡がない方が問題が大きいのです。

連絡がないばかりに、上司やチームが対応に追われることとなり、業務に支障が出れば、自分の欠勤よりそちらの方が問題となります。
休む理由によっては連絡するのに勇気がいる場合もあるでしょうが、後々のことを考えても、必ず連絡を入れるようにしましょう。

【例文】当日休む場合の報告タイミング・理由の伝え方

当日休む場合、報告のタイミングは始業時間の10〜15分前。早すぎると伝えるべき上司がまだ出社していないこともあり、かけ直さなければならなくなるからです。
しかし、業務開始ギリギリや、開始後にならないように気をつけましょう。
ここでは、休む理由別に休む理由の例文を紹介します。

●体調不良の場合

「おはようございます。□□(自分の名前)です。○○部長はいらっしゃいますか?(以下、冒頭は同文)
○○部長、おはようございます。昨夜遅くから発熱しまして、今も熱が38.3℃あります。申し訳ありませんが、本日はお休みいたします。今日は特に引き継ぐ業務はございません。病院に行き、感染症などの場合は本日中にまたご連絡差し上げます」

●家庭の事情(子どもの病気)

「(冒頭挨拶)
○○部長、おはようございます。3歳の娘が37.8℃の熱があり、保育園をお休みすることになりました。付添いが必要ですので、申し訳ありませんが本日は休みをいただきます。
明日も続くようでしたら、できるだけ早目に連絡し、業務の指示はメールにて部長と△△さん宛てにお送りいたしますので、よろしくお願いいたします。終日、会社からの電話には出られるようにしておきます」

●家庭の事情(家族の病気)

「(冒頭挨拶)
○○部長、おはようございます。入院中の私の父が昨晩から危篤状態で、今病院に来ております。本日は出社できそうにありませんので、お休みいたします。
今後の容態については、またご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。会社からの電話には出られますので、何かありましたらご連絡ください。もしその時に取れなかった場合は、後ほど折り返します」

●身内の不幸

「(冒頭挨拶)
昨晩、夫の母が永眠いたしました。本日から○日まで忌引き休暇をいただきます。業務の引継ぎ内容は、この後チーム全員にメールで送っておきます。何とぞ、よろしくお願いいたします」

忌引きの連絡をしたとき、勤務先から故人の葬儀日程と時間・場所を尋ねられることがあります。
これは、故人の葬儀に参列したり、供物や供花を送るために必要な情報だからです。
忌引きの連絡をする段階で、故人の葬儀日程と時間・場所が決まっているようでしたら、
それらの内容をメモにして確実に伝えられるように準備しましょう。

会社からの葬儀への列席・弔電・香典・供花などは辞退する場合は
尋ねられた際にその旨を伝えておきましょう。
例)「葬儀については近親者だけで執り行なうため、ご厚志につきましても、大変失礼ながら辞退させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。」

※忌引き休暇は労働基準法によって定められた休暇ではありませんが、ほとんどの企業で運用されています。会社のルールや、誰が亡くなったかによって忌引きの日数は異なりますので、会社の制度を確認しましょう。

●天候不良

「(冒頭挨拶)おはようございます。昨夜の豪雨の影響で電車が止まり、駅に問い合わせたところ、復旧の目処は午前中いっぱいかかるということでした。大変申し訳ないのですが、本日は休みをいただいてもよろしいでしょうか?」

事前に休む場合の報告タイミング・理由の伝え方

休みたい日がわかっている場合には、可能な限り早く直属の上司に伝え、周囲にも休むことを伝えておきましょう。必要に応じて、不在の間の連絡事項や業務の引継ぎも行っておきます。また、休暇届けの提出など、会社のルールがあればそれに従います。
ケース別に理由の伝え方を紹介します。

●冠婚葬祭

「○○部長、ただいまお時間よろしいでしょうか。○月○日は大学時代の友人の結婚式に招待されております。休みをいただきたいのですが、よろしいでしょうか?」

●家庭の事情

「○月○日は子どもの学校行事(例:運動会等)があるため、休みを取らせていただいてよろしいでしょうか?」

●旅行

「○月○日〜○月○日まで、旅行の予定を立てたいのですが、休みをいただいてもよろしいでしょうか?その間の業務には支障のないよう、手配をいたします。大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします」

休暇の取得は労働者の権利

休みを取ることに、後ろめたく思ったり、申し訳ない気持ちになったりすることはありますよね。しかし、有給休暇は労働者に認められた権利であり、本来休みを取ることに後ろめたい気持ちを抱く必要はありません。
急な休みでも、予定していた休みでも、報告や業務の引継ぎをしっかり行い、周囲に迷惑をかけなければ大丈夫なので、必要以上に気に病む必要はありません。ただし、仮病や無断欠勤は厳禁です。

まとめ

休みの連絡を入れるのは気が重いという人は多いでしょう。記事で紹介したように、連絡のルールとポイントを押さえれば、まったく気にする必要はありませんので、きちんと電話連絡を入れてくださいね。
むしろ連絡をしない方が問題となりますので、自分の評価を落とさないためにもしっかり連絡しましょう。