ドライバーと言っても、タクシーやバス、送迎、トラックなど種類はさまざま。もちろん、必要な免許も異なります。
今回はドライバーの中でも配送や中長距離トラックにしぼった、運送ドライバーの志望動機の書き方を紹介していきます。
運送ドライバーとはどのような仕事内容なのか、志望動機を書くための準備や例文で説明します。
ドライバーのバイトをしてみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

運送ドライバーの仕事とは?

志望動機を書く前に、運送ドライバーの仕事内容を知っておくことが大切です。ここを押さえておかないと、良い印象の志望動機が書けませんので、しっかり把握しておきましょう。

運送ドライバーの仕事内容

運送ドライバーの仕事は、指定された場所に荷物を届けることです。時間に遅れることなく、確実に届けるためには、第一に安全運転が求められます。
トラックの運転はもちろんですが、荷物の積み込み・積み下ろしもドライバーの役割。中には重い荷物もあるので、ある程度の体力も必要です。

また、ただ届けるだけではなく荷物を傷つけず、中身を破損させることなく運ぶことも大切。雨や風など、天候によっても適切な対応をしなければなりません。
採用担当者に響く志望動機にするためにも、一連の仕事内容を頭に入れておきましょう。

必要な免許・スキル

運転する車両の種類にもよりますが、普通自動車免許は必須です。普通自動車免許で運転できる車両は、

  • 車両総重量 3.5t未満
  • 最大積載量 2.0t未満
  • 乗車定員 10人以下

となっています。
それ以上大きなトラックを運転するには、準中型免許や中型免許、大型免許などを取得する必要があります。

ただし、2017年3月11日以前に普通自動車免許を取得している場合は、以下の車両が運転できます。

  • 車両総重量 5.0t未満
  • 最大積載量 3.0t未満
  • 乗員店員 10人以下

これまでの中型免許は20歳以上かつ最初の免許取得から2年以上経過が条件でした。深刻なドライバー不足を抱える運送業界では、この制度がネックとなっており、2017年3月に新設された「準中型免許」は18歳で取得できるようになりました。
18歳で準中型免許を取得すれば、すぐに積載量2t以上の中型トラックを運転することができます。

志望動機を書くにあたっての準備

運送ドライバーの仕事内容を把握した上で、自分の経験や性格で仕事に活かせることを考えます。
例えば、

  • 安全運転ができる
  • 体力に自信がある
  • 時間に正確
  • 夜勤ができる
  • 物流倉庫で働いたことがある
  • 運送ドライバーの経験がある 
  • 中型免許や大型免許を持っている

など、ドライバーという仕事にとって有利になると思われることを挙げていきます。できれば、箇条書きでいいので書き出してみることをおすすめします。

書き出すことで客観的に自分の特性を見つめることができ、より具体的に自己分析ができるようになります。
記録を残しておくと、志望動機を書く際にも役に立ちますよ。

志望動機例文

志望動機を書くための自己分析ができたら、志望動機を実際に書いていきましょう。未経験者向け、経験者向けの例文を紹介します。

未経験の場合

私は18歳で普通自動車免許を取得し、これまで3年間無事故無違反です。アルバイトで物流倉庫での仕分けや入出荷、検品などの経験があり、その先の荷物の安全と流通を担うトラックドライバーになりたいと思うようになりました。アルバイトの際に、多数の運送会社を見る中で、御社のトラックドライバーの人柄やテキパキとした仕事ぶりに憧れ、御社を志望いたしました。
アルバイトをしながら準中型免許を取得したので、すぐにお役に立てると思います。

☆ポイント☆
未経験ではあっても、物流倉庫で配送ドライバーの仕事に触れてきたこと、準中型免許を取得し、無事故無違反の優良ドライバーであることがアピールできています。この会社に応募した理由もしっかり書けていて、好印象の志望動機になっていますね。

経験者の場合

私は前職で10tトラックのドライバーをしておりました。6年間勤務し、その間無事故無違反です。乗務前日は飲酒を控え、睡眠を7時間以上とるよう心がけてきたためだと思います。
主に建材を九州エリアの中距離で配送する業務でしたが、資材置き場から建築現場への往復が多く、もっと人とふれ合える配送ドライバーの仕事がしたいと思っておりました。
御社は食品の配送を手掛けておられ、冷蔵・冷凍車ドライバーの需要もあるということで応募いたしました。大型トラックの運転技術を活かし、多くのお客様へ安全安心な食品をお届けしたいと思っております。

☆ポイント☆
前職での仕事内容や、勤務態度がわかりやすく書かれており、採用担当者の目を引く内容になっていますね。前職のスキルを活かして、次は何をしたいのかもわかり、この会社を希望した理由もしっかりアピールできています。取得免許の種類は、履歴書の資格欄に確実に書いておきましょう。

志望動機NGワード

志望動機に書くにはふさわしくない言葉があります。例えば「仕事が楽そう」「時給がいい」といった文言です。
なぜかと言うと、採用担当者が志望動機で見ているのは、スキルや適性、資格だけではなく、「自社で長く働いてくれそうか」ということだからです。

志望動機にはこれまでの経験や能力といったアピールだけでなく、働く意欲やなぜこの会社を志望したのかといった内容を入れると、グッとポイントが上がります。
たとえ本当の気持ちであっても、「時給がいいから」「仕事が楽そう」という理由では、すぐに辞めそうだなと思われてしまいます。もっと意欲的な志望動機となるよう、自己分析からやり直してみましょう。

応募から面接まで気をつけてほしいこと

応募するには履歴書を書く必要があります。履歴書にもマナーがありますので、書き終えたら必ず下記の項目をチェックして、漏れがないようにしましょう。書き終えたらコピーを取り、面接に持参します。原本は郵送するか面接に持参するか確認して指定された通りにしましょう。

  • 誤字脱字がないか
  • 空欄のままの部分がないか
  • 写真のサイズ、貼り方は正しいか
  • 押印しているか
  • 住所は都道府県から書いてあるか(封筒も同様)
  • 学校名、会社名に(株)などの略語を使っていないか
  • 添え状は同封したか
  • 封筒の表に「履歴書在中」と赤の囲み文字で書いたか
  • 適切な料金の切手を貼ったか
  • 封筒の裏書きに自分の住所氏名を書いたか

面接の前日までに、服装やヘアスタイルなどの身だしなみを整えておきます。当日では間に合わないので、面接の日が決まったら早目に準備をしましょう。

配送ドライバーに応募する際、面接での服装は必ずしもスーツでなくてOKです。ただし、人と接する仕事でもあるため、清潔感は大切にしましょう。
募集要項に「服装自由」となっていても、Tシャツとジーンズといった軽装は避け、襟のあるシャツに綿のスラックスなどキチンと感のある服装がおすすめです。

当日は以下の物を持って面接に臨みましょう。

  • 履歴書(先に送付した場合はコピー)
  • 筆記用具(ペン、ノート)
  • スケジュール帳(いつから働けるかなど聞かれた場合に必要)

まとめ

配送ドライバーは自動車普通免許以上が必須の仕事です。しかし、ドライバーには安全性や体力、コミュニケーション能力なども必要。志望動機では自分がどのように配送ドライバーに向いているかアピールしてくださいね。