ホテルを舞台にした映画やドラマなどの影響で、ホテルでの仕事に憧れる人も多いのではないでしょうか?
今回は、ホスピタリティが要求されるホテル業界で働くための志望動機の書き方を紹介します。
ホテルで働くことは、サービスや接客のプロを目指す人にも、将来役に立つアルバイトですよ!
ホテルの仕事について
ホテルへ応募するための志望動機を考える前に、ホテルでの仕事について知識を持っておく必要があります。ホテル内の業務は多様で、単に「ホテルで働きたい」というだけでは志望動機が書けないからです。業務内容について全体的に把握し、自分がどの部門を希望するのかを考えてみましょう。
ホテル業務の部門と職種
ホテルは大きく5つの部門に分かれており、さらに各部門にさまざまな職種があります。
- 宿泊……フロント、ベルアテンダント、ドアアテンダント、コンシェルジュ、ハウスキーピング
- 料飲……レセプショニスト、ウエイター/ウエイトレス、ルームサービス、バーテンダー
- 宴会……宴会予約、宴会サービス、クローク
- 管理・営業……広報、施設管理、人事、セールス、企画(プランニング)
- 調理……シェフ、ブッチャー、ベーカリー、ペストリー、ガテマンジャー
このように、一口にホテルで働くと言ってもその職種は多岐にわたります。
ホテルと言えば華やかなイメージを持っている人が多いとは思いますが、たくさんの業務があることを知っておくことで、ホテルで働くイメージができるようになります。
応募する場合も志望する職種まで考えて志望動機を書くことが大切です。
ホテルにおける1日の流れ
ホテルは24時間体制で稼働しています。業務によっては夜間勤務もあるので、一般的なホテルの1日の流れを紹介します。
- 7:00〜9:00 ホテルスタッル早番出勤、ナイトとの引継ぎ確認/お客様は朝食、チェックアウト
- 9:00〜11:00 チェックアウトのピーク/チェックインの準備
- 12:00〜14:00 お客様入れ替え作業 客室清掃
- 15:00〜18:00 チェックイン開始/お客様・電話対応/翌日のチェックイン準備(遅番)
- 19:00〜23:00 夕食など/ナイトに引き継ぎ
- 24:00〜 翌日の精算準備など
大まかな流れの中で、予約受付や滞在中のお客様対応、レストランとの連携などの業務があります。また、時間外の到着など不測の事態にも対応する必要があり、臨機応変さも大切な仕事です。その日によってパーティが入っていたり、土日には結婚式が行われることもあります。
志望動機を書くにあたっての準備
志望動機を書くために、まずは自己分析をしてみましょう。この準備をするかしないかで、アピールすべきポイントの見え方が大きく違ってきますよ。
自分の性格や経験から考える
ホテルの業務や1日の流れを把握した上で、自分の性格や経験、好きなことや将来目指していることなどを活かせることを考えていきます。紙に書き出していき、どの業務に向いていそうか考えると志望動機が書きやすくなります。
自分が希望する職種が明確な場合は、その職種に自分のどの部分が向いているか、考えていきましょう。
例えば、
- 英語力を活かしたい→フロント
- ホテル業界に憧れて接客がしたい→ベルアテンダント
- ホテルのマナーを学びたい→ウエイター/ウエイトレス、バーテンダー
など、志望動機となる内容と職種を結びつけておくと、採用担当者へのアピールになります。
志望動機のどこを見られている?
採用担当者が志望動機で知りたいことは、以下のポイントです。
- 数あるホテルの中から、当ホテルを選んだのはなぜか?
- ホテルのニーズとマッチした人材であるか?
- 採用されたらどのように活躍したいのか?
- 働く意欲がどのくらいあり、長く働いてくれそうか?
前項のように自分の長所ややりたいこと、経験と併せて、これらのことを志望動機に盛り込んでいく必要があります。
ポイントを踏まえて、実際に志望動機を書いてみましょう。
志望動機の例文
それではホテルで働きたい場合の志望動機の例文を紹介します。参考にして、オリジナルの志望動機にしてみてくださいね。
未経験者の場合
私は修学旅行で東京に行った際、宿泊したホテルでスタッフの方たちのお仕事ぶりを見て、ホテル業界に興味を持つようになりました。得意だった英語も役に立つと思い、大学では英語と中国語を勉強しております。
御社は、私が憧れるホテルの系列ホテルであり、何度か家族で食事に伺ったことがあります。一歩踏み入れた時から外に出るまで、非日常の演出と素晴らしい接客に感銘を受け、ホテルで働くならぜひ御社でと思い応募いたしました。
ホテル業界で働いた経験はありませんが、語学力を活かした接客やサービスの仕事を希望いたします。
☆ポイント☆
働く意欲、ホテル業界に興味を持った経緯、自分の得意なことがアピールされていて、好感度の高い志望動機になっています。なぜこのホテルなのか?もしっかり書けていますね!
経験者の場合
私は大学1年から2年間、ビジネスホテルのナイトシフトのアルバイトをしていました。主にフロント業務でしたが、深夜のためお客様の出入りも少なく、またほとんどがビジネスでの宿泊のお客様だったためお役に立てた実感がありませんでした。
しかし、ホテルにはドラマがあり、非常に興味深く、将来ホテル業界で働きたいという思いがあります。御社のような格式あるホテルで働くことで、一流のマナーや接客を身につけ、お客様のお役に立てるフロントやコンシェルジュを目指したいと思っております。
また英語はTOEIC850点で、日常英会話は問題ありません。ビジネス英語は勉強中です。海外のお客様にも日本の良い思い出を作っていただきたいと思います。
☆ポイント☆
なぜ、前のアルバイトからこちらで働きたいと思っているのかがよくわかる志望動機ですね。夜のシフトにも入れそうだと、採用担当者は思ってくれそうです。また、英語力もしっかりアピールできていて好感が持てます。
志望動機に書いちゃダメ!NG文言とは?
例えば「時給がいい」「仕事が華やかで楽しそう」などということを志望動機に書くと、採用担当者はどう思うでしょうか?
志望動機で見たいポイントからはまったく外れており、それどころか「すぐに辞めそうだな」「仕事に対する意欲がない」などと受け取られてしまいます。
それだけでなく、悪い印象を与えてしまいますので、これらの文言は志望動機に書かないように注意しましょう。
応募から面接まで気をつけること
ホテルはマナーに厳しい職場です。履歴書の書き方や送付にもマナーがあるので、そこからしっかり丁寧に行いましょう。履歴書は必ず下記の項目をチェックし、間違いがないように細心の注意を払います。
原本は送付する場合でも、面接に持参する場合でも、先方に渡してしまうので、コピーは必ず取っておき、面接に持参しましょう。
- 誤字脱字がないか
- 空欄のままの部分がないか
- 写真のサイズ、貼り方は正しいか
- 押印しているか
- 住所は都道府県から書いてあるか(封筒も同様)
- 学校名、会社名に(株)などの略語を使っていないか
- 添え状は同封したか
- 封筒の表に「履歴書在中」と赤の囲み文字で書いたか
- 適切な料金の切手を貼ったか
- 封筒の裏書きに自分の住所氏名を書いたか
面接に臨む服装や髪型ですが、ホテルの場合は通常のアルバイトとは違い、きちんとした服装や身だしなみを心がけましょう。一般的なリクルートレベルだと思ってください。
黒や紺など落ち着いた色味のスーツに白シャツ、派手ではないネクタイを選びます。女性も同様にスーツの中は白シャツがおすすめです。スカートの場合は丈が短くなりすぎないよう注意してください。
ヘアスタイルも清潔感を心がけ、ヘアカラーは黒に近い色が好ましいです。女性で髪が長い場合はシンプルにまとめ、前髪も顔にかからないようにしておきます。メイクはナチュラルメイクで。
男性の場合は、襟足は短く、耳に被らない程度の長さが清潔感があります。
当日は以下の物を忘れずに持参し、面接に臨みましょう。
- 履歴書(先に送付した場合はコピー)
- 筆記用具(ペン、ノート)
- スケジュール帳(いつから働けるかなど聞かれた場合に必要)
まとめ
ホテルはビジネス、観光など様々なお客様が利用されます。また業務内容が多岐にわたるホテルでは、アルバイトで学べることもたくさんあります。将来活かせるスキルが身に付くチャンスでもあるので、志望動機でしっかり自分をアピールしてくださいね!