新郎新婦の門出を祝う、ハレの舞台である結婚式。厳かで華やかな世界に憧れて、ブライダルのアルバイトをしたいと思っている人も多いことでしょう。
一生のうちでも大切な日になる結婚式は、通常のサービス業とは違い、非日常の演出や上級のサービスが必要になります。
ブライダルでバイトをする際の志望動機を書くには、まず仕事内容から知っておきましょう。自己分析の仕方や志望動機の例文で、好印象になる志望動機を紹介します。
ブライダルでアルバイトがしたい人は、参考にしてみてくださいね。

ブライダルの仕事内容

ブライダルの仕事は多岐にわたり、さまざまな役割があります。ここではアルバイトで募集の多い、結婚式当日の仕事内容について説明します。

配膳・ホール

結婚披露宴の会場で、式場のセッティングや招待客に飲み物や婚礼料理をサーブしたり、式進行のサポートをしたりします。
結婚式場では契約している人材派遣会社から、結婚式の時のみにホールスタッフを派遣するケースが一般的。
配膳やホール係は「新郎新婦に代わってゲストをもてなす」という重要な役割があります。お客様に失礼のないよう、接客やマナー、言葉遣いなどきちんとしたスキルが求められます。
結婚式の進行や演出スタッフとの連携や、臨機応変な対応も必要です。ゲスト1人ひとりに気を配り、キメ細かなサービスを提供します。

調理補助

結婚式の良し悪しは料理のクオリティにかかっているとも言われます。最近のウエディングでは、料理でゲストをもてなす傾向にあり、結婚式場やホテルでも料理の質にこだわっています。
一般的に婚礼で出される料理はフランス料理ですが、場合によっては日本料理、イタリアン、中華料理などもあります。
婚礼料理は、ゲストが100人以上であるのが通常ですから、一斉にサーブできるよう綿密に段取りをしています。総料理長の指揮に従い、調理を分担しつつ連携し、迅速に正確に、質の高い料理を提供しなければなりません。

調理補助のバイトでは結婚式当日に向けた仕込みが主な仕事になるため、平日の仕込み作業もあります。土日祝日は結婚式が行われる時間に合わせた勤務となり、皿を並べる、料理を指示通り皿にのせるなどの仕事が主になります。

花嫁のアテンド

結婚式当日、花嫁に付き添ってお世話をする仕事です。重いカツラや花嫁衣装を身につけた花嫁は、立ったり座ったりするのも大変。それを側でサポートし、飲食のお手伝いや衣装やヘアメイクの乱れを直したりします。
結婚式当日は慣れない衣装や緊張で、体調を崩す花嫁さんも。こまやかな気配りで、身の回りのお世話だけでなく、体調まで気遣うのもアテンダーの重要な役割です。

主役である花嫁を輝かせるために、トラブルなどにも臨機応変な対応が求められます。婚礼衣装や和装やドレスでの立ち居振る舞いなどについても知識が必要になります。

志望動機を書く前の準備

印象の良い志望動機を書くためには、いきなり書き始めるのではなく、書く前の準備が大切です。アルバイトのみならず、就活でも大いに役立つ手法なのでぜひ実行してみましょう。

自己分析をしてみる

ブライダルの仕事と自分の好きなことや得意なこと、長所などでマッチする部分がないか、自己分析をしてみます。
好きなこと、将来の夢、得意分野、長所などを紙に書き出し「なぜそれが好きなのか?」「なぜそれが得意なのか?」と、深掘りしてみましょう。ブライダルの仕事内容と照らし合わせながら考えていくと、どの業務をやりたいのか、なぜやりたいのかが見えてきやすくなります。

印象が良い志望動機とは?

そもそも志望動機はなぜ書く必要があるのでしょうか?それは、採用担当者が志望動機からあることを読み取りたいためです。そのポイントは以下のような内容になります。

  • 数あるブライダル関連の会社からなぜ当社を選んだのか?
  • 当ブライダルのニーズにマッチした人材か?
  • 採用されたらどのように活躍してくれそうか?
  • 働く意欲がどのくらいあり、長く働いてくれそうか?

採用担当者に響く志望動機を書くには、自己分析の結果から、これらの内容を反映させることが大切です。志望動機のツボを押さえて、好印象の志望動機を書きましょう。

【例文】ブライダルバイトの志望動機

ブライダルの仕事に応募する際の志望動機を、未経験の場合と経験有りの場合で紹介します。参考にしながら、自分なりの志望動機にしてみてくださいね。

未経験者の場合

私は子どもの頃に出席した従姉の結婚式が忘れられず、ブライダルの仕事に憧れていました。夢の世界のように美しく、いつもと違ってお姫さまのような従姉が幸せそうに笑っていたのが強い印象に残っています。
特に花嫁にとっては思い入れのある結婚式を、一生の思い出として素晴らしいものにするサポートができたらと思い応募いたしました。
御社は格式と伝統があり、自分が結婚するならこちらで結婚式をしたいと憧れていました。将来はブライダル業界への就職も考えており、土日はほとんど入ることができます。未経験ではありますが、人と接することが大好きで、明るい笑顔での対応には自信があります。

☆ポイント☆
ブライダル業界への憧れや、将来の仕事にしたいことを書いたことで、働く意欲が伝わってきます。結婚式当日はほとんど土日祝なので、土日は入ることができると明記しているのもいいですね。

経験者の場合

私は大学入学後に、配膳の派遣アルバイトの経験があります。主にパーティや宴会の配膳に入ることが多かったのですが、結婚披露宴に何度か入った経験があり、特別な日の緊張感と格式、ワンランク上のホール接客をもっと学びたいと思い応募いたしました。
これまでのアルバイトでは、300名のパーティなどに入ったこともあり、1人ひとりのお客様とホール全体へ気を配り、お客様の要望にいち早く対応できるよう心がけて参りました。
御社は神前・チャペルどちらも執り行えるのに加え、あらゆるニーズに応えられる設備も整っており、小規模から大規模まで対応されているので、さまざまなパターンを学べると思いました。

☆ポイント☆
配膳でのアルバイトの経験があり、なぜブライダルに興味を持ったかがよく書かれていますね。300名規模のパーティ経験があるのは、大きなアピールポイントでしょう。自分自身の長所について書かれているともっと良い志望動機になります。

志望動機に書いてはいけない!NG文言とは?

ブライダルのバイトは、土日祝の数時間で働けることもあり、人気の高いアルバイトです。しかし、結婚式というのは、新郎新婦やその親族にとっては一生に1度のおめでたい日。例えアルバイトであっても、失敗は許されない仕事です。
このことを踏まえない志望動機は、歓迎されないでしょう。

特に「時給がいいから」「短時間で楽そう」などの文言はふさわしくありません。採用担当者がこの志望動機を読んでどう思うか?をよく考えてみましょう。

応募から面接まで気をつけて欲しいこと

ブライダルでの接客は、その式場全体の印象を担います。お客様はアルバイトか正社員かの判別はつかないので、アルバイトだからといって許される訳ではありません。
マナーや接客が、一般的なアルバイトの接客よりワンランク上であることを認識しておきましょう。

結婚式にまつわる書類にも、厳格なマナーがありますので、履歴書の書き方や送付の仕方も見られていると思って、しっかり丁寧に行ってください。履歴書は下記の項目をチェックして、間違いや漏れがないように気をつけましょう。

原本は送付する場合も面接に持参する場合も必ずコピーし、面接の際には持っていきます。

  • 誤字脱字がないか
  • 空欄のままの部分がないか
  • 写真のサイズ、貼り方は正しいか
  • 押印しているか
  • 住所は都道府県から書いてあるか(封筒も同様)
  • 学校名、会社名に(株)などの略語を使っていないか
  • 添え状は同封したか
  • 封筒の表に「履歴書在中」と赤の囲み文字で書いたか
  • 適切な料金の切手を貼ったか
  • 封筒の裏書きに自分の住所氏名を書いたか

ブライダル業界の面接に行く際には、アルバイトであってもスーツがおすすめです。一般的なリクルートでの服装やヘアスタイル、身だしなみにしましょう。
清潔感を大切にし、ホテルで働く人などをイメージするといいですね。
服装やヘアスタイルは当日の準備では間に合いません。面接の日が決まったら、早目に準備をしておきましょう。
面接当日の持ち物は以下の通りです。忘れ物のないようにしてくださいね。

  • 履歴書(先に送付した場合はコピー)
  • 筆記用具(ペン、ノート)
  • スケジュール帳(いつから働けるかなど聞かれた場合に必要)

まとめ

ブライダルは特別な日に関わることができる仕事です。それだけに責任も伴いますが、ワンランク上のマナーや接客が学べるチャンスでもあります。志望動機で良い印象を持ってもらえるよう、しっかりアピールしてくださいね!