ホテルやアパレルショップなどで空間にアロマを取り入れているところが多くなってきました。入った瞬間に良い香りがすると、素敵な気分になりますよね。
最近では、オフィスでもエントランスや応接室、会議室などにアロマを取り入れる企業が増えています。エアコンの不快な匂いやカビ予防にもなるアロマを使い、快適なオフィス空間を作りませんか?
今回は、アロマ導入のメリットや注意点を解説します。オフィスの一部にでも、ぜひ取り入れてみてくださいね。

アロマとは?

まずはアロマとは何かについて説明します。なぜ注目されているのかもわかります。

アロマテラピーとは何か

アロマテラピーと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?多くの人は、エステサロンなどで香りによる癒しともに、美容のためのマッサージを受けることを思い浮かべるかもしれません。
アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分「エッセンシャルオイル(精油)」を使い、心身のリラックスやリフレッシュを促し、美や健康に役立てる自然療法です。

古くから身近な植物を薬草として利用してきましたが、特に“香りが持つ力”に着目したのがアロマテラピーの元です。
20世紀のはじめにアロマテラピーという言葉が登場しましたが、現在では美容や健康の増進だけでなく、リラクゼーション、介護や医療、予防医学、スポーツなどの分野で幅広く活用されています。

ちなみに、アロマテラピーはフランス語読み、アロマセラピーは英語読みで、どちらでも意味は同じです。ただし、アロマは医療ではありませんので、“セラピー”という治療行為の意味を持つ言葉を使うのは誤解をまねく恐れがあるとして、アロマ業界では「アロマテラピー」を使用しています。

【全国版】求人を探す
<都道府県を選ぶ>

エッセンシャルオイル(精油)とは

エッセンシャルオイルは、植物の花や果皮、葉、根などを蒸したり搾ったりして抽出したオイルです。どれだけ貴重かというと、例えば1㎏のローズのエッセンシャルオイルであれば、薔薇の花3〜5トンが必要と言われています。
100%天然の素材から、有効成分を高濃度に抽出したオイルで、揮発性があり芳香性があるという特徴があります。

有名なものには、ラベンダーやオレンジ、グレープフルーツ、ローズ、イランイラン、ローズマリー、ユーカリなどがありますが、それぞれに効果も違います。状態や気分に合わせて使い分けることで、よりより効果を得ることが期待できます。

また、抗菌・抗真菌作用や、抗ウイルス作用、虫除けなどの作用があるものもあるので、生活する上でも役に立つものもあります。

天然香料と人工香料の違い

エッセンシャルオイルは天然の植物の花や果皮、樹木などから抽出したものなので、自然な香りで万人受けしやすい特徴があります。

一方で人工香料は、香水などに代表されるように、さまざまな香りを組み合わせて作っているため、誰もが好む香りとは言えないことも。アルコールなど揮発性のものが混ざっていることが多く、香りがキツいと感じることもあります。
オフィスで使用するには、万人受けするエッセンシャルオイルが向いています。

香り(アロマ)を導入するメリット

アロマは香りのするオイル…とはいえ、補完療法として医療や介護の分野にも用いられているものです。臭覚は、脳の情動感情を司るところにダイレクトに伝わると言われています。そのため、香りは人の行動にも影響を与えるとされ、職場にもうまく活用すればモチベーションアップやリラックス効果などが得られます。快適に仕事をする上でも、香りの効果は大きなメリットがあると言えるでしょう。どのようなメリットがあるのか紹介します。

【全国版】求人を探す
<都道府県を選ぶ>

抗菌・抗ウイルス作用

抗菌・抗ウイルス作用があると言われているのは、ティートリーやユーカリです。空気の清浄、消臭効果のある種類もあり、オフィスでの嫌な臭いやウイルス対策にも一役買ってくれます。

リラックス効果

鼻から吸収されたエッセンシャルオイルの成分は、電気信号へ変えられ、脳の各器官へ伝達されます。特に自律神経を司る視床下部に直接働きかけることで、副交感神経が優位となり、緊張がとけてリラックスできます。
リラックスに向いているのは、ラベンダー、オレンジ、ベルガモット、ネロリなど。

集中力アップ

オフィスでは仕事に集中しなければなりません。小学生の実験では、集中力がアップするエッセンシャルオイルを使ったところ、計算ミスが減ったという報告もあるようです。
集中力を上げたい時には、ペパーミント、オレンジスイート、ローズマリーカンファー、レモンがおすすめ。頭がスッキリし、やる気スイッチが入ります。

香り(アロマ)を導入するときの注意点

香りには好みがありますので、クセのあるエッセンシャルオイルや人工香料はオフィスに向かないこともあります。
特に多くの社員や外部の方が出入りするエントランスでは、強い香りや独特の香りのものは避け、万人受けする香りを選びましょう。
エッセンシャルオイルでも、メーカーによって香りが違ったり、量によって香りすぎたりしますので、選ぶ際には十分に配慮しましょう。

まとめ

香りには癒してくれたり、やる気を出させてくれたりと、行動に影響を与える効果があると言われています。シチュエーションやシーンでアロマを選び、適切に使うことで、働きやすいオフィス環境を作ることができます。
アロマは、従業員がポジティブに出社できる環境づくりとして注目されているアイテムです。業務用のアロマディフューザーなども出ているので、取り入れてみてはいかがでしょうか?