求人サイトなどで仕事を探すとき、休日は必ず確認しますよね?
求人票でよく目にする「週休二日制」と「完全週休二日制」は違うことをご存知でしょうか。
知らずに入社してしまうと「思っていた休日と違う!」ということにもなりかねません。
損をしないためにも、この2つの違いを理解しておきましょう。また、最近の「週休三日制」を導入する企業についても紹介しています。

週休二日制と完全週休二日制の違い

「週休二日制」と「完全週休二日制」はよく勘違いされるものです。しかし間違った認識で就職してしまうと、簡単には修正できません。2つの違いをよく理解してから求人にエントリーしましょう。

週休二日制とは?

週休二日制とは、1年を通じて月に1回以上2日の休日がある週を設けることです。例えば、毎週日曜日と第1・第3土曜日が休日であったり、1年のうち奇数月の第4土曜日だけは出勤であったりという休日の設け方を指します。
どの程度「週休二日」にならない週があるかは、会社によってかなり違うため、求人票に「週休二日制」とされている場合は、どのような休日となるのか、年間休日が何日なのか確認しましょう。

極端な話をすると、基本的に土日が休みですが、年に1度だけ、3月第4土曜のみ出勤になる会社の場合も「週休二日制」となります。
一方で、基本的に日曜だけが休みですが、奇数月だけ第1土曜日も休みになるという場合も「週休二日制」となります。

単に「週休二日制」という文言からは、どのくらい休日があるかは読み取れませんので、求人票に詳細が書かれていない場合は問い合わせてみてから応募した方がよいでしょう。

完全週休二日制とは?

毎週2日間の休日が、年間を通してあることを完全週休二日制と言います。週休二日制に対して「完全」が付くのは、この違いなのですね。
業種によっては土日の連休ではなく「毎週日曜と○曜」「毎週日曜と他1日」「○曜日と○曜日」などのパターンがあります。

また完全週休二日制の注意点とは、祝日を入れるか入れないかです。表記の違いは以下のようになるので、よく確認してください。

  • 完全週休二日制(土・日・祝)→祝日のある週は土日のどちらかは出勤
  • 完全週休二日制(土・日)、祝日→土日と祝日がすべて休日

お盆や年末年始休暇もどのように扱われるのか要確認です。

週休二日制と完全週休二日制、どちらが休日が多いの?

労働基準法により、1日8時間の労働での年間休日の最低日数は「105日」と決められています。どちらの制度であっても、これを下回ると法律違反となります。
週休二日制と完全週休二日制では、当然ながら完全週休二日制の方が休日は多くなります。

完全週休二日制では祝日を休みに含む場合、年間120日が休日。一方、祝日が休みでなければ休日は104日となってしまい労働基準法に足りませんが、お盆や年末年始休暇を加えて110日としている企業が多いようです。
厚生労働省の令和3年就労条件総合調査によれば、企業ごとの年間平均休日数は110.5日なので、完全週休二日制で祝日も休みの場合にはかなり休日が多いことになります。

参考元:厚生労働省「令和3年就労条件総合調査の概況」

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週休二日制のメリット・デメリット

週休二日制にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

週休二日制のメリット

週休二日制は、毎週必ず2日間の休日を設ける必要がないため、人手不足が発生しにくく、繁忙期や急な人手不足でも柔軟に対応できます。

また1週間の労働時間が多いため、処理できる業務の量も増え、生産やサービス提供などが迅速に行えます。
少ない人数でより多くの業務を行うことができるでしょう。

週休二日制のデメリット

従業員が十分な休みが取れないと、疲れがたまってきてモチベーションや集中力の低下に繋がります。それが原因で作業効率が落ちたり、さらには離職率が高くなったりすることも考えられます。

また、「完全週休二日制」と勘違いして入社してくるミスマッチも起こりやすく、これも離職につながってしまうため、求人票や面接の際には誤解のないように休日のことをしっかり説明しておく必要があります。

完全週休二日制のメリット・デメリット

完全週休二日制のメリット・デメリットを見ていきましょう。

完全週休二日制のメリット

完全週休二日制は、必ず週に2日の休みが安定的に取れるためプライベートでの予定が立てやすく、ライフワークバランスを保ちやすくなります。働き方改革も叫ばれる折、休日を増やすことは注目されており、完全週休二日制の導入は求人への応募にも影響があると推測されます。

また2日間の休日でリフレッシュできるため、仕事へのモチベーションや集中力が増し、効率のよい仕事ができるメリットもあります。休みが多い分、仕事中は集中してメリハリがつけやすく、労働時間が減ってもかえって生産性が上がったという企業もあるようです。

完全週休二日制のデメリット

業務時間が少ないので、必然的に処理スピードが落ちるデメリットがあります。特に製造業や商品の開発などでは、顧客へ提供するまでの時間が長くなり、競合他社に遅れをとる可能性も。

またサービス業などでは人手不足となってしまうため、人員の確保が難しくなってしまいます。同じ人数では業務が回らなくなるため、従業員を増員しなければならず、企業としてはコストがかかってしまうこともあるでしょう。

完全週休二日制が多い業種や企業とは?

完全週休二日制を導入している企業は48.4%。何らかの週休二日制は83.5%の企業が導入しています。とはいえ、働き方改革が推進されていても、完全週休二日制を採用している企業は約半数に留まっているのです。

完全二日制の導入率は、業種によって大きく異なるため、休日の多さを重視しているなら業種にも注目してみましょう。
完全週休二日制の導入率が高い業種は、以下の通りです。

  • 金融業、保険業……91.2%
  • 情報通信業……87.5%
  • 学術研究、専門・技術サービス業……77.3%
  • 医療、福祉……67.9%

また、完全週休二日制を導入している企業を規模別に見ると、以下のようになります。

  • 1000人以上……66.7%
  • 300〜999人……60.0%
  • 100〜299人……53.7%
  • 30〜90人……45.0%

規模の大きい企業ほど完全二日制が採用されていることがわかります。

参照元:厚生労働省「令和3年終了条件総合調査 結果の概況」

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週休三日制の企業が増えてるって本当?

大手企業を中心に、週に3日の休日がある「週休三日」の導入が増えています。週休三日制に移行するにあたっては、労働基準法で定められている法定労働時間や有給休暇などのルールも守る必要があります。

そこで週休三日制は以下の3つのタイプに分け、労働基準法に沿ったものとなっています。

【給与減額型】
週休三日になるが、総労働時間と給与が減る。

【総労働時間維持型】
1日当たりの所定労働時間を増やして総労働時間を確保し、給与も変わらない。

【給与維持型】
総労働時間を減らすが、給与が変わらない。(1時間あたりの賃金が上がる)

働く側としては、当然ながら給与維持型が良いわけですが、どのタイプを選択するかは企業によって判断されます。企業にとっては「給与維持型」はハードルが高いと言えるでしょう。

まとめ

「週休二日制」と「完全週休二日制」は、休日の設け方が大きく違います。週休二日を“必ず週に2日休める”と勘違いすると、入社してから後悔しかねませんので、求人票できちんと確認しましょう。
はたらくぞドットコムの求人には「休日」という欄がありますので、記載の違いに注意してくださいね。