働き方が変わりつつあり、働きたい主婦/主夫の応募数が増えているのが「調理員（調理補助）」の仕事です。
調理員とはどのような仕事をするのか、仕事内容や勤務先、将来性までを解説します。
また、調理師のアルバイト・パートに応募する際の志望動機を、具体的な例文で紹介するので、参考にしてみてください。
調理員（調理補助）の仕事内容
調理員とは実際にどのような仕事をするのでしょうか？しっかりと志望動機を書くためにも必要なので、仕事内容や求められるスキル、勤務先はどのようなところなのかを把握しておきましょう。
調理員の仕事とは？
調理員（調理補助）の仕事は、調理器具の準備や食材の在庫管理、仕込みや配膳、食器洗い、清掃といった、調理に関するさまざまな作業のサポートを行います。
具体的には、下記のような内容になります。
- 調理器具の準備・洗浄・消毒・片付け
- 食器準備
- 食材の在庫チェック・仕込み
- 食材カット
- 調味料の計測・計量
- 調理済み食品の加熱
- 盛り付け
- 食器洗い
- 調理場の清掃・消毒 など
調理師との違いは？
調理師とは調理業務を行う人のことです。「名称独占資格」ですから、調理師と名乗るには調理師免許を取得しなければなりません。
メニューを考えたり、調理員に適切な指示を出し、調理員が準備した調理を仕上げたりと、同じ仕事内容ではあっても調理員より一段階上流の仕事を担当します。
調理師免許を取るためには、調理師養成施設を卒業するか、調理実務2年以上が必要なので、アルバイトやパートで調理員から始める人も多い職業です。
調理員に求められるスキル
家庭で日常的に料理をしており、買物や仕込み、調理、後片付けをやっていれば、未経験でもスキルとしてはほとんど問題ないでしょう。
ただし家庭での調理と違い、扱う量がまったく違うので食材カットなど大量の仕込みや、重い物を持つなどの作業があります。時間内に作る必要もあるので、段取りの良さも求められます。
料理をまったくやったことがない、包丁を扱ったことがないという人は、「未経験OK」となっていてもかなり厳しいでしょう。
調理員の勤務先
飲食店をはじめ、ホテルや病院、学校、保育園、スーパー、お弁当屋さん、老人ホームなど、食事を提供する場所が勤務先になります。
病院や老人ホームなどの施設では、利用者ごとに栄養や調味料、食材の硬さが異なるなど、職場によって仕事の内容も異なります。
ホテルのレストランと病院では、食事に求めるものが違うため、自分がやりたい調理の仕事はどのタイプなのかもよく考えてみましょう。
調理員の将来性は？
調理員はどのようなキャリアアップが考えられるのでしょうか？調理員の将来性について考えてみます。
調理師免許の取得を目指せる
調理師免許は、調理師法に基づいた国家資格です。調理技術はもちろん、栄養、衛生といった調理にまつわる知識を兼ね備えていると証明するもので、調理師免許がないと「調理師」と名乗れません。
“食”という、人が生きる上で欠かせないもに関わるため、免許を取ったからといって一人前という訳ではなく、経験と知識の積み重ねが必要です。
免許取得には、中卒以上で、厚生労働省から指定を受けている調理師養成施設を卒業するか、飲食店、魚介類の販売業、惣菜の製造業、給食施設などでの実務経験2年以上が必要です。
アルバイト・パートで働いても、1日6時間以上、週4日以上で2年以上勤務していれば実務経験とみなされます。
調理の仕事に調理師免許は必ずしも必要ではありませんが、資格があれば就職や転職に有利になるメリットはあります。
就職・転職がしやすい
調理員の仕事は飲食店だけではありません。新型コロナウイルスによって外食産業にも変化が起こり、外食は減っていても中食と呼ばれるテイクアウトや配達が増えており、ニーズは増えています。
さらに、病院や介護施設、学校、保育園といった食事を伴う施設では、必ず調理が必要です。
実際にはたらくぞドットコムでも介護施設や保育園での調理員の求人が多く、アルバイト・パート募集だけでなく正社員の募集もあります。
未経験やシニア層でも、就職や転職がしやすくなる職業と言えるでしょう。
【例文】調理員の志望動機の書き方
調理員（調理補助）に応募する際の、志望動機の例文を紹介します。未経験と経験ありの2パターンを参考にして、オリジナリティのある志望動機を書いてみましょう。
未経験の場合
「私は結婚前に一般事務で働いておりましたが、出産を機に仕事をやめ専業主婦になりました。育児をしながら家事をしてきましたが、子どものための離乳食や年齢に合わせた食事と、夫の健康のための食事を作り分けるのが楽しく、栄養学や調理法を学びました。
自分の手で作った料理で、家族がおいしいと思ってくれること、健康に生活ができることがやりがいとなっていきました。子どもが就学したことで仕事を再開させようと考えたとき、これまで家族だけだったものを、調理の仕事で多くの人の健康を支えられたら、大きなやりがいを感じることができると思いました。
仕事としての調理は未経験ですが、栄養や調理の知識は一通りあります。利用者それぞれに合った調理が必要な病院食は、私が調理に感じるやりがいに通じると思ったので応募いたしました」
★ポイント★
未経験ではありますが、なぜ調理の仕事に興味を持ったか、なぜこの仕事をしたいのかが明確に書かれています。たくさんある調理の仕事から、病院食を選んだ理由も表現されていて好印象です。
経験ありの場合
「私は学生時代に飲食店で調理のアルバイトを4年間経験しました。卒業後は一般企業の営業職として働いておりましたが、親の介護があり、妻が看護師ということで私が退職して2年ほど主夫をしておりました。
親がデイサービスを利用できるようになり、日中働けるようになったため、調理の経験を活かした介護施設での調理員に応募いたしました。実際に介護をしているため、介護施設での調理は自分にとっても非常に有意義であり、こちらの施設は将来自分の親をお預けしたいと思うほど良い施設だと感じたので応募いたしました」
★ポイント★
主夫をしていた男性の応募も増えており、力仕事もある調理の現場では重宝されます。学生時代とはいえ、飲食店での経験が4年もあり、家でも主夫と介護をしていること、実体験から介護施設で働きたいと思ったことも志望動機として信憑性があります。
調理員の面接の服装は？
志望動機が評価されて書類審査に通ったら、いよいよ面接です。調理員のアルバイト・パートの面接では、何より清潔感を大切にしましょう。服装はスーツである必要はありませんが、襟のある白いシャツなどに、黒や紺、グレーなどのパンツやスカートが無難です。
ヘアスタイルや爪、アクセサリーなども清潔感を意識して、華美なものは避け、できるだけシンプルにまとめましょう。
調理という仕事上、香水など香りのキツいものは避けてください。
まとめ
調理員（調理補助）の仕事は、飲食店だけでなく、介護施設や保育園など求人の多いジャンルです。
アルバイト・パートでの募集も多いので、空いた時間で働くことも可能ですし、正社員での募集もあります。料理を日常的に行っていれば、未経験や主婦/主婦、シニア層でも働きやすい仕事です。
はたらくぞドットコムでも、調理員の求人がたくさん出ていますので、ぜひ検索してみてくださいね！