社内営業をしたことがありますか?媚びを売るようでイヤだとか、ゴマすりのようで嫌悪感があるという人もいますが、社内営業を円滑なコミュニケーションのためと考えれば、その重要性がわかってきます。
今回は社内営業とは何か、そのメリットやコツを紹介します。社内の良い人間関係の構築や、めぐりめぐって自分のためにもなるので、参考にしてみてくださいね。
社内営業とは?
「営業」と言うと、物やサービスを売ることですが、社内営業とは、会社内で自分の“顔を売る”ことです。顔を売っておくことで、社内にネットワークを作り仕事をしやすくするのが目的であり、上司など立場が上の人に対して行うゴマすり行為や媚びを売ることではありません。
同じ部署の人はもちろん、他部署の人とでも円滑な人間関係を築いておくことで、さまざまな仕事がスムーズに進むようになります。そのため、社内営業の相手は、上司や先輩だけでなく社内の人全員ということになります。
人数の多い会社ほど、積極的に社内営業をしなければ、顔も名前も知らないままとなってしまいます。せっかく同じ会社で働くという縁があった人たちですから、自分のための人脈づくりであるとも言えるでしょう。
会社が大きなビル内にあるのなら、清掃業者や宅配業者、警備員なども社内営業の対象となります。
社内営業のメリット
社内営業をすることで、どのようなメリットがあるのか紹介します。
業務が円滑に進行できる
社内営業とは、もともと業務をスムーズに行えるようにするための手法です。上司に媚びへつらい、自分を売り込むことではありません。
社内営業によって同じ部署内はもちろん、他部署とも顔見知りになっておくことで、業務上のコミュニケーションもうまく取れるようになり、仕事がしやすくなります。
最終的には会社の利益にも繋がるのが、社内営業なのです。
他の社員の協力を得られやすくなる
社内営業によって他の社員との良いコミュニケーションが取れていれば、困ったときや助けが必要なときに協力を得やすくなります。
名前もよく知らない人から頼み事をされるより、いつも笑顔で挨拶してくれる人に手を貸したくなるのが人情というものです。
普段から社内営業で良い関係性を築いていれば、困ったときでもサポートしてもらえるでしょう。
トラブルなどの解決もスムーズになる
人間性が表れるのは、トラブルのときではないでしょうか。順調なときは誰もがスムーズに物事を進めることができますが、トラブルのときこそ、その人の本領が発揮されます。
社内営業で普段からしっかりコミュニケーションが取れていれば、トラブルが起きたときこそ皆が手助けしてくれます。1人で解決するより断然スピーディですし、速やかにトラブルシューティングができれば仕事での評価も上がります。
自分の意見を取り入れてもらいやすくなる
社内コミュニケーションが円滑にいっていれば、多くの人から信頼を得られます。会議や企画などでも、自分の意見は聞き入れてもらいやすくなることを実感するでしょう。
自分の提案や意見は、誰かの負担や不利になることもあります。しかし、普段から良い関係性が築けていれば、多少の負担は引き受けてもらえることも。決して自分の意見を通すためだけに社内営業をするという意味合いではありませんが、いつも良好な人間関係を築くことが大切ということです。
やりたい仕事や昇進などのチャンスに繋がる
ともすると、ゴマすりや媚びを売るという誤解を受けがちですが、そうではありません。社内営業によって普段からコミュニケーションをとっていれば、やりたい仕事がある場合に、自分のことを思い出してもらえるということです。
上司からすれば、普段よく話もしない部下が、どのような仕事に興味があるかよく知りません。ところが、社内営業でコミュニケーションをとっている部下であれば、どのような仕事にやりがいを感じ、何に向いているかもよく把握しています。
何かプロジェクトが持ち上がったとき、上司がどちらの部下を思い浮かべるかは一目瞭然でしょう。
いつ何時、そのようなチャンスが来るかわからないからこそ、普段から良くコミュニケーションを取ることが大切なのです。
社内営業のコツ
社内営業は、社内に自分を売り込むことですが、行きすぎるとゴマすりや媚びを売っているとも受け取られかねません。純粋に「よい関係を築く」ための社内営業のコツを紹介します。
基本の「報・連・相」を続ける
仕事をしていると、自分で判断が難しいことやわからないことが出てきます。勝手な判断で動いてしまうと、後から取り返しのつかない損失を被ってしまう場合もあるので、普段から「報告・連絡・相談」をきっちり行いましょう。
基本的な「報・連・相」を継続するだけで、上司とのコミュニケーションが取れるようになっていきます。
特に失敗したときほど、何とか挽回しようと報告や連絡が遅くなったりしがちですが、このようなときこそ勇気を出して「報・連・相」を行うことが大切です。
ミスを最小限に留めることができ、次に活かすこともできます。
感謝の気持ちを伝える
社内営業に限らず、家庭や友人関係であっても同じですが「やってもらって当たり前」という考えではコミュニケーションはうまくいきません。
どんな些細なことであっても、自分の方が立場が上であっても、人には感謝の気持ちを持って接し、実際に感謝を言葉にして伝えましょう。
「ありがとう」という言葉をかけてもらうだけで、人は労われたと感じて温かい気持ちになります。それを続けていれば、良い人間関係が築けて、困ったときには手を貸してくれます。
足を運んで顔を出す
リモートワークなども多くなり、実際に顔を合わせなくても仕事ができる時代になりました。しかし、だからこそわざわざ足を運んで顔を見せることが大切でもあります。
画面上でしか知らない人より、実際に会って話す人の方が親しみを感じやすくなります。さらには顔を合わせる回数が多いほど、その親しみは増すのです。
飲み会やランチなど、積極的に誘うのが苦手であれば、業務上で用事がある際に、メールではなく足を運ぶとよいでしょう。
ただし、顔を出すだけでは良い人間関係を築くまでは発展しにくいため、あくまでも「警戒心なく話せる関係」を築くことが目標です。
仕事以外のコミュニケーションも大切にする
会社の飲み会は面倒・苦手という人も多いでしょう。最近では会社の飲み会には参加しないのも、許される風潮があります。
しかしながら、仕事以外で会社の人と話す機会は、積極的に作ろうとしなければなかなかないものです。業務中には話さないようなことも話せる場が会社の飲み会なので、社員の人となりを知るにはよい機会でもあります。
3年以上一緒に仕事をしていても、たった1回の飲み会で初めてその人の性格がわかったということも少なくありません。
社内営業をするなら、飲み会やランチは本当によいチャンスと言えます。
自分の仕事はきっちりやる
どんなに社内営業で良い人間関係を築いても、やはり仕事で成果が出ない人は信頼されません。自分の仕事はきっちりこなし、普段から他者に迷惑をかけない「仕事ができる人」を目指しましょう。
遅刻しない、期日を守る、与えられた仕事を完遂するなど、当たり前のことを自分の責任においてしっかり果たすことが大切です。
まとめ
社内営業とは、社内で自分の顔を売り、良い人間関係を築くことで仕事をやりやすくすることです。媚びへつらうことではなく、最終的に自分にも会社にも利益になることなので、毛嫌いせずに取り組んでみてはいかがでしょうか?
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