新入社員や転職で4月に入社したばかり……、なのにもう辞めたいと思っている人もいるのではないでしょうか?
転職が珍しくないとはいえ、あまりにも早期の退職はさまざまな不安もあります。
入社後すぐに辞めるリスクや、本当に辞めるべきか見極めるポイントを解説していきます。また、すぐに辞めた場合の給料はもらえるの?保険料は支払うの?といった疑問にもお答えします。
最後に入社後すぐの転職活動についてもポイントを紹介しているので、辞めるべきか悩んでいる人は参考にしてみてください。

入社後すぐに退職するリスク

入社してすぐに退職すると、どのようなリスクがあるのでしょうか?早期退職のデメリットについて知っておきましょう。

転職に不利になることがある

入社して1ヶ月程度の短い期間で退職した場合でも、職歴にはなります。短期間での退職が次の転職に不利になるのは、以下のような点があげられます。

  • 最低限のビジネスマナーができていない
  • スキルが身に付いておらず、即戦力にならない
  • そもそも仕事が続かない人だと思われる

採用担当者から見れば、「うちもすぐに辞めるのでは?」と不安を抱くのは仕方がないことです。新卒だった場合には「第二新卒」となり、必ずしも不利なばかりではありませんが、やはりビジネスマナーやスキルが身に付いていないことは不利となるでしょう。

転職を繰り返しやすくなる

1度短期間で退職を経験してしまうと、次に転職したとしてもすぐに「辞める」という選択肢が浮かんでしまいます。退職は勇気もエネルギーもいることですが、すでに経験しているので退職を選びやすくなってしまうのです。
100点満点の企業はありません。天職と思っている仕事でさえ、辛いことや苦しいことはあります。

「気に入らなければ辞めればいい」と、安易に転職を繰り返すと「辞め癖」がついてしまい、気がつけば何年経っても何のスキルも身に付いていないということになりかねません。
働くことに無理をしない時代ではありますが、辞める理由には確固たるものが必要です。

失業保険はもらえない

退職して失業保険が受給できるのは、保険をかけている期間は12ヶ月以上からです。つまり入社後1年以内に退職しても、失業保険はもらえません。
転職活動をする期間、まったく収入がゼロとなってしまうので注意してください。

辞めたい原因は?本当に辞めるべきか残るべきかを考える

せっかく入社したのに、わずかな期間で辞めたいと思うにはそれなりの理由があるでしょう。辞めるのは簡単でもその後のことを考えれば、もう少し在職した方が良いかもしれません。
ここでは辞めたい原因別に、本当に辞めた方が良いのか、残るべきなのかを考えていきます。

【原因1】職場・仕事に慣れていない

新しい環境では、誰でも不安になり覚えることも多くストレスを感じてしまいます。仕事が覚えられずに、落ち込んだり悩んだりすることもあるでしょう。
この期間は確かに辛い状況かもしれませんが、短い期間で環境になじんだり、仕事を完璧に覚えたりするのは難しいものです。他の人はうまくやっているのにと、劣等感や肩身の狭さを感じても、ここで辞めてしまうのはもったいないかもしれません。

何より、次の転職で辞めた理由を答えても、採用担当者が納得できる理由とは言えません。
今は辛いかもしれませんが、環境や仕事にはもう少し時間が経てば慣れるかもしれません。「ただ慣れていないだけ」と気楽に考えて、もう少し続けてみるのはいかがでしょうか。

【原因2】上司・先輩と合わない

退職理由の上位に入るのが人間関係。どんなに小規模な会社であっても、人と関わらない仕事はありませんし、どんな会社に行ってもイヤな上司や合わない先輩はいるものです。
よほど問題のある上司や先輩でない限り、どこに行っても合わない人はいると割り切り、もう少し在籍してみてはいかがでしょうか。

相性が合わないという理由だけで転職すると、次の職場でも同じ理由で辞めたいと思ってしまい、辞め癖がつくことにもなってしまいます。

【原因3】いじめ・パワハラなどがある

上司や先輩との相性が悪いだけでの退職はおすすめしませんが、先輩や同僚からのいじめがあった、上司からパワハラやセクハラを受けたという場合には、退職を考えた方が良いでしょう。

ミスの度に暴言を吐かれたり、○○しないと辞めてもらうなど、脅しに近いパワハラを受けたりといった事実があれば、1人で解決しようとせずにまずは相談してください。

会社に相談窓口があれば、すぐに相談しましょう。社内では言いづらい場合には、厚生労働省が各都道府県労働局内などに設置している「総合労働相談コーナー」か、法務省が設置している「みんなの人権110番」へ相談してください。

【原因4】仕事が身体的にキツすぎる

労働基準法では、労働者を守るためにさまざまなことが定められています。例えば、労働時間は1日8時間、週に40時間が限度であり、時間外労働についてもきちんと決められています。
残業が多すぎる、休憩や休日をもらえない、残業代が支払われないなど、心身の健康を守るためにも早急に退職を考えた方が良いでしょう。

所謂ブラック企業だった場合、現実的に社員が改善するのは困難です。退職願さえ受け取ってもらえないことも考えられますが、民法により退職を申し出てから2週間経てば退職できます。

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入社後すぐ退職したら給料や保険はどうなるの?

入社後すぐに退職した場合、給料や保険の支払いがどうなるか解説します。

給与

短期間で退職しても、働いた分の給料は受け取れます。労働基準法で定められているので、会社には労働した分の支払い義務があります。
ただし、入社して半年以内は有給がありませんから、退職までに欠勤が多かったり無断欠勤など罰則規定にかかったりしている場合、給与から罰金を引かれることもあります。

厚生年金保険

退職した月に支払っていた保険料は、一般的に返されます。同月に転職した場合でも、国民年金保険に切り替えた場合でも、その月は二重に支払うことになるため還付されます。
ただし、時間がかかるため前職の会社との連絡が取れるようにしておく必要があります。

社会保険

社会保険には取得と喪失を同時に提出するという決まりがあり、1ヶ月以内の退職であってもその月の分は給料から天引きされます。勤務日数によっては健康保険料の方が給与より高いということもあり、差額分は会社から請求されてしまいます。
また退職後、転職活動期間も国民保険や任意継続保険に加入する必要があるので、きちんと手続きをしましょう。

雇用保険

基本的に雇用保険料は給与の額によって変動します。入社してすぐ退職すると、給与は日割り計算になることが一般的ですが、会社によって計算方法が異なるので確認してみましょう。

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入社すぐに退職しても転職を成功させるには?

やむを得ず早期退職をした場合でも、転職を成功させるポイントを紹介します。

辞める前に転職活動をする

早期退職をする場合、失業保険が出ないためできるだけ間を空けずに次の仕事を見つけたいものです。記事で紹介したように、すぐに辞めるべきと判断した場合には、転職サイトや転職サービスに登録して、退職前に転職活動を始めましょう。

採用担当者が納得できる転職動機を考える

採用担当者に入社してすぐ辞めたことを納得させるには、そうせざるを得なかった理由が必要です。「うちもすぐ辞めるのでは?」と思わせないためにも、応募先への強い志望動機があればアピールしやすいでしょう。

幅広く応募する

入社後する辞めたことは、残念ながら転職活動には不利となります。希望の職種や高い条件ばかりを求めるのではなく、自分の間口を広げて幅広く応募してみましょう。

まとめ

入社後すぐに辞めたいと思ったら、記事を参考にして今一度、辞めたい理由をよく考えてみてください。辞めるべきだと判断したら、行動は早い方が良いです。転職サイトなどを大いに利用して、転職活動を始めましょう。
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