新卒社員や中途社員の指導で悩んでいませんか?部下のマネジメントがうまくいかず、なかなか活躍してもらえないことがあります。
指導がうまくいかないのには、何らかの理由があるはずです。
まずはマネジメントがうまくいかない理由を探りましょう。その上で部下が成長しやすい指導法のコツや、やってはいけない指導法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

部下の指導がうまくいかない理由は?

新卒・中途採用にかかわらず、部下のマネジメントがうまくいかないのにはいくつかの理由が考えられます。当てはまるものがないか確認してみましょう。

目的や意義、最終的な全体像を伝えていない

部下に仕事を教えるとき、最初にその目的や意義を十分に説明しないまま作業手順や仕事のやり方を教えていませんか?また最終的な完成形・全体像を伝えずに「とりあえずこれをやって」という指導では、新入社員はただ「言われたことをやった」だけで終わってしまいます。

仕事は最初からすべて任せる訳ではありません。しかし今やっていることに何の意味があるのか、この先どのように展開していくのかがわからなければ、部下は仕事に面白みを感じることなく、ただ言われた通りにやるだけになってしまいます。
仕事を教える場合には、まず目的や意義、全体像、最終目的などを伝えることが大切です。

指摘だけして具体的な改善へのフォローをしていない

新入社員のミスを指摘はするけれど、そのまま放置していませんか?なぜミスに繋がってしまったのか、次からどのようにすればミスをしないのかなど、改善点をフィードバックしないと、同じミスを繰り返すことになります。

自分で考えさせることも大切ではありますが、改善すべき点のヒントや提案をして、サポートすることは必要です。指摘だけしてそのままにすると、部下の不安感が大きくなることもあります。

ダメ出しばかりで成長を褒めない

新入社員が最初から仕事ができないのは当たり前です。あまりに求めることが高かったり、できないことばかりに目を向けたりしてしまうと、ほかの良いところが目に入らなくなってしまいます。

新入社員の方も、ダメ出しばかりされてはモチベーションが下がってしまいます。ダメ出しはしても、成長した部分や良いところは認めて本人にも伝えるようにしましょう。

自分軸でしか指導をしない

成功体験のある指導者に多いのが、自分軸で指導をしてしまうことです。「自分はこうだった」「自分だったらこうする」といった、自分軸でしか指導をしないと、部下の成長の邪魔になってしまうことさえあります。

新入社員にもそれぞれの個性があり、向き不向きがあるので、指導する際には個人の特性をよく見て、それぞれに合った指導をするようにしましょう。

新入社員が成長しやすい指導のコツ

それでは新入社員が成長できる指導法とはどのようなものでしょうか?指導のコツを解説します。

目的を明確にする

例えば人に顧客リストの作成を頼むとき、単に「このデータの中から、30代の女性客を抽出して表にまとめて」と頼むのと、「30代女性をターゲットにした化粧水の販売を目的とした顧客リストを作りたい」と説明してから頼むのでは、どのように違うでしょうか。

前者は単純に“30代女性”というキーワードで括られたリストが出てくるでしょう。
後者は、顧客リストの中から30代女性だけでなく、このような顧客もターゲットになるのではないかと考える余地があります。
このように目的を明確にして仕事を与えることで、仕事が単なる作業ではなく“戦略”となりモチベーションも上がるのです。

個人に合った教え方を探る

優れた選手が優れた指導者になれる訳ではないように、教えることにはスキルが必要です。自分の成功体験だけを押しつけたのでは、それに合わない人は成長できません。

社員1人ひとりの個性を見て、どのように指導したら成長できるのかを探る必要があります。
丁寧に説明した方がいい人、指導者がやってみせる方が理解できる人など、さまざまな新人がいます。指導法や接し方、ツールなどを工夫しながら、人によって教え方を探ってみましょう。

教育担当者の選出

前述したように、人を指導するにはスキルが必要です。仕事ができる優秀な人材だからといって、後輩の教育に向いているとは限りません。
部署の中で後輩の指導に向いている人を慎重に教育担当に選出するのも、新入社員の指導がうまくいくコツでしょう。

選出のポイントはまず仕事ができる人が妥当ではありますが、仕事への意欲や新入社員との年齢が近いこと、今後の成長を期待したいなど、さまざまな観点から教育担当者を選出してみてください。

定期的なフィードバック

新入社員への指導をしていく中で、適切なパートごとの目的や目標を定め、定期的にフィードバックすることが大切です。
教わった内容をしっかり理解して実行できているかを確認できる指標を提示しておくことで、新入社員本人も自分が今どこの位置まで来ているのかわかるようになります。

教えっぱなしでは、教えている方も教えられている方も不安なままになります。定期的なフィードバックによって自分の位置を教えることも重要な要素となります。

やってはいけない指導方法

新入社員を指導する上で、やってはいけないことを紹介します。

感情的になる

指導する側に立ったことがある人は、なかなか仕事を覚えられなかったり、ミスを繰り返したりする新入社員にイライラしたことがあるでしょう。教える側も人間ですから、当然の感情ではあります。
しかしながら、指導する立場は新入社員によっては「上」の立場ですから、イラ立ちを顔や態度で表してしまうと、新入社員は萎縮してしまいます。

萎縮するとわからなくても質問できなくなるし、思い切った挑戦もできなくなります。するとさらにミスが増えて成長しないという悪循環に陥ってしまうのです。
感情的になって怒鳴ってしまうと、新入社員との人間関係も築けなくなってしまうので、できる限りネガティブな感情を出さないよう、大らかな気持ちで接するようにしましょう。さらに感情の爆発はパワハラの問題にも気をつける必要があります。

自分の成功体験を押しつける

指導する相手の個性は人それぞれです。自分の成功体験が必ずしも当てはまるとは限りません。もちろん新入社員の中には、その指導法が合う人もいるでしょうが、それ以外の人を「できない新人」としてしまうのは誤りです。

自分の成功体験だけが正しい訳ではないことを理解し、人それぞれに合った指導法や成功への道のりがあることを知りましょう。

一貫性がない

「昨日は○○を優先しろと言われたのに、今日は違うと言われた」など、指導に一貫性がないと不信感を与えてしまいます。今後の指導でも「どうせまた明日になったら違うと言われるんだろう」という気持ちを生んでしまい、成長を阻んでしまいます。

一貫性のある指導を行い、もし何らかの事情で前言と異なることがあれば、その状況をしっかり説明しましょう。
仕事にはケースバイケースということも多く、臨機応変な対応が必要ですが、きちんと状況を説明しなくては、一貫性がないと受け取られてしまいます。

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まとめ

新卒でも中途でも、新入社員を成長させる指導法は難しいものです。人を導くのにもスキルが必要ですが、人に教えることは自分の成長にも繋がります。マネジメント力を磨いて、新人を頼れる戦力に育てましょう。
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