終身雇用の時代は終わり、転職を繰り返してキャリアアップする人も増えています。
実際に今勤務している会社でずっと働き続けたいと考える人がどのくらいいるのか調査してみました。
将来のキャリアビジョンが見えないと不安に思ったとき、どのような対策とアクションをすれば良いのかも考えていきます。

今の会社、いつかは辞めたい?ずっと働きたい?

転職が当たり前の時代、現在勤めている会社でずっと働きたいと思っている人はどのくらいいるのでしょうか?PASONAの調査から読み解いてみましょう。

20代は「いつか辞めたい」が最多

PASONAのアンケート調査によると「あなたは今お勤めの会社でずっと働きたいと考えていますか」という質問に対する答えは、以下の通りです。

  • ずっと働き続けたい……34.8%
  • いつかは辞めたい……28.6%
  • わからない……26.2%
  • すぐにでもやめたい……10.4%

このうち20代の男女だけ見ると、「いつかは辞めたい」が34.1%で最多となりました。

理由としては、他の会社も経験したい、違うことにも挑戦したい、いずれ独立したい、やりがいや生きがいを感じられる仕事がしたいというものが多く見られました。
若い世代では転職や独立を前向きにとらえており、嫌だから辞めたいというより、ステップアップのためにいつかは辞めたいと考えているようです。

出典:PASONA https://www.pasonacareer.jp/article/20150925/

30〜40代男性は「ずっと働きたい」

一方で、30代40代の男性で最多だった回答は「ずっと働き続けたい」でした。すでに転職をしている人も多く、次の転職が難しくなる年代でもあります。

40代男性では、会社から必要とされている、今さら違う環境になじむのは大変という意見も。今の会社である程度のキャリアを確保していれば、多少の不満はあってもずっと働く意味を見出せるということかもしれません。

「ずっと働きたい」職種は○○○

「ずっと働きたい」と答えた人の職種を見てみると、以下のようになりました。

  • 経営者・役員……50%
  • IT系エンジニア……46.2%
  • 製造業系エンジニア……45.8%
  • 専門職……35.0%
  • 管理部門……33.3%
  • 秘書・アシスタント……32.9%
  • その他……32.6%
  • クリエイター……28.6%
  • 営業……25.0%
  • 企画・マーケティング……25.0

経営者・役員でさえ50%というのに驚きますが、職種ではIT系や製造系のエンジニアがずっと働きたいと答えています。技術者は経験を積めばスキルが上がり、キャリアアップすれば収入も増える環境が整っているのでしょう。

自分の技術力と収入など働く環境が伴えば、転職より現職を選ぶ人が多くなると考えられます。

出典:PASONA https://www.pasonacareer.jp/article/20150925/

キャリアビジョンが見えないなら、描こう

今の会社ではキャリアビジョンが見えないと嘆くより、自分の将来を描いてみましょう。

キャリアビジョンとは?

キャリアビジョンとは、仕事だけでなくプライベートも含めた自分の将来を思い描き、目標を立てて達成するための行動計画のこと。
目標を目標で終わらせないために、具体的な対策やアクションを決めていくことが大切です。

キャリアビジョンがなくても仕事はできますが、これがないと今の会社に漠然と不安を覚えたり、将来の自分が見えなくなったりします。

キャリアビジョンを描くメリット

キャリアビジョンを描くと、目標や行動計画のために自己分析が必要になります。客観的に自分を見つめ直すことで、今後のキャリア形成にも役立つ分析ができるでしょう。

また起こすべきアクションが明確になるため、モチベーションもアップして維持できます。仕事にやる気が出ない、モチベーションが上がらないという人も、キャリアビジョンを描いてみてはいかがでしょうか。

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キャリアビジョンを描く方法

具体的にキャリアビジョンを描く手順を一例として紹介します。自分にはキャリアビジョンがないという人でも、手順に沿ってやってみることで、何かが見つかるかもしれません。

現在の自分を理解する

今の自分の状況を見つめることは、ときに辛いことでもあります。つい目を反らしたくもなりますが、キャリアビジョンを描くファーストステップは、今の自分を理解することです。

現在の自分の職場での立ち位置や仕事の内容、任せられている度合いなど、できるだけ細かく思い起こします。できればノートなどに書き出してみると、視覚化できてさまざまなことが浮かんできやすくなります。
後から目標を立てる際にも役立つので、出てきたままを書きだしてみましょう。

年数を区切った目標設定をする

漠然と目標を立てても、具体的な行動には繋がりにくくなります。そこで目標設定には「1年後は○○」「3年後は○○」「5年後は○○」「10年後は○○」など、年数を区切って目標を立ててみましょう。

1年後の目標のためには、今すぐ行動しなければなりませんし、3年後、5年後を見据えて効率的に同時進行もできるようになります。
短期目標だけでなく、中長期の目標を「区切って」立てることで、今やらなければならないことが、より明確に見えてきます。

目標達成のための手段を考える

年数を区切った目標設定ができたら、目標を達成するためにどうすれば良いかを考えます。現在の自分から、1年後の自分になるためには何をすべきか具体的な行動を考えることが大切です。
たとえば1年後に英語を話せるようになりたいことが目標なら、英会話教室を探す、通えないならオンラインレッスンを探す、コストを調べる、お試しレッスンを受けるなど、今すぐ行動が起こせます。
いくつかの手段をノートに書き出し、優先順位・コスト・継続できそうかなどの視点で検討し、取り組みやすいものから始めてみましょう。

最終的な目標達成までに時間を要するものは、1つずつステップを踏むように小さな目標から達成する手段を考えます。いきなり高い目標を達成しようとすると挫折感を味わってしまい続けられなくなるので、小さな目標から少しずつ達成していくことが重要です。

キャリアビジョンのためには転職も視野に

キャリアビジョンを描いたことによって、自分が今の会社で働き続けた方が良いかどうかが随分見えてきたことでしょう。描いたキャリアビジョンによっては、転職が最適である場合もあります。
仕事だけでなく理想とする自分になるために、ワークライフバランスを考慮しながら転職も視野に入れましょう。

では描いたキャリアビジョンにとって、どのような転職先が良いのかが問題になってきますが、逆の見方をすれば転職の面接でよく聞かれる質問がキャリアビジョンです。
その企業の面接でキャリアビジョンを聞かれたとき、自分がどう答えるのか、そしてその答えが応募先企業とマッチしているのかを考えてみてください。

マッチしていればその企業はキャリアビジョンにとって適していると判断しても良いでしょう。当然ながら、企業側もキャリアビジョンの質問意図として自社とマッチしているかを見ています。
キャリアビジョンのために転職を選択する場合にも、キャリアビジョンを描くことは大いに役に立ちます。

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まとめ

今の会社に漠然とした不安を抱くのは、自分のキャリアビジョンが描けていないことが原因かもしれません。キャリアビジョンを描けば、今の会社にいた方が良いのか、転職する方がよいのかも見えてくるでしょう。手順の一例を紹介しているので、ぜひキャリアビジョンを描いてみてください。
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